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1993 年度 実績報告書

増殖性硝子体網膜症の発症機転における硝子体可溶性蛋白の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670836
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

桂 弘  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40129391)

研究分担者 長崎 健一  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80180470)
キーワード増殖性硝子体網膜症 / 硝子体可溶性蛋白 / 網膜色素上皮細胞 / 線維芽細胞成長因子 / 冷凍凝固
研究概要

人硝子体には、血清蛋白と血清由来ではない非血清蛋白が存在することがこれまでの二次元電気泳動およびアフィニティ・クロマトグラフィにより判明した。さらに、このいずれの分画も培養人網膜色素上皮細胞の増殖を刺激することも判明した。血清が培養細胞の増殖を刺激することは衆知のことであるが、どのような非血清蛋白にこのような効果があるのかは不明である。そこで、血清には存在しない成長因子の一つとして、線維芽細胞成長因子(FGF)に注目し、人硝子体中の存在につき調べることにした。方法としては、通常のイムノブロット法を用いたところ、FGFは検出できなかった。免疫組織化学的方法ではFGFが硝子体中に存在するとの報告があるので、感度の問題と考え、アジビン・ビオチン法を用いて再検したが、やはり検出できなかった。現在、抗体の種類を変えて調べなおしているが、これで検出できなければ、ラジオ・イムノアッセイも検討する予定である。
臨床的には、増殖性硝子体網膜症の誘発因子として、冷凍凝固などの手術操作が挙げられている。そこで、家兎に網膜冷凍凝固を行い、経時的な硝子体の変化を生化学的に調べる実験を開始したところである。家兎をpetobarbital sodiumにて麻酔し、双眼倒像鏡で観察しながら、凝固時間および凝固数を一定にして冷凍凝固を行った。まず、予備実験として、凝固後1日、3日、1週間で硝子体を採取して試料とした。蛋白濃度は1日目では、非凝固眼と比べて差を認めなかったが、3日後、1週間後では増加していた。これは、冷凍凝固による血液・眼関門の破錠が原因と考えられた。現在、これらの試料に対して二次元電気泳動を行い、蛋白成分の変化について調べつつある。

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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