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1992 年度 実績報告書

歯周疾患罹患モデルラットにおける歯槽骨骨芽細胞の細胞骨格についての形態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670854
研究機関東京歯科大学

研究代表者

渡邊 弘樹  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00158651)

研究分担者 上松 博子  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10085821)
キーワードラット / 歯周疾患 / プロスタグランディンE_2 / 骨芽細胞 / 細胞骨格 / 透過型電子顕微鏡的研究
研究概要

本研究は、正常骨芽細胞および線維芽細胞の細胞骨格の分布・走行を明らかにすると共に、歯周病と深い関わりがあるPGE_2が、骨膜周辺に高濃度で存在した場合の骨芽細胞、線維芽細胞の外形変化および細胞骨格の分布変化を検討した。PGE_2は、1mg/1mlの濃度のものをラット前歯部歯槽粘膜下及び頭蓋皮下に2ml注射した。投与8時間後ラットに、tritonX‐100とglutaraldehydeの混合液潅流法を施した(なおこの方法は、細胞形態を維持し且つ細胞骨格を選択的に観察できる方法であり、昨年度実績報告書記載の正常骨芽細胞に於いて施した方法と同様)。歯周病罹患モデルラット(PGE_2投与時)における細胞骨格:(1)PGE_2投与後の骨芽細胞は、細胞外形を星状形に変化し、細胞突起先端は分岐したり、ボタン状に膨れ他細胞に付着していた。類骨に接する細胞膜直下では、microfilamentの太い束(stress fiber)は、観察されなかった。また免疫電顕所見では、類骨に接する細胞膜直下にはactin標識金粒子の局在したmicrofilamentの太い束は観察されず、α‐actinin標識金粒子も局在していなかった。なお、以上の結果は、歯槽骨・頭蓋骨骨芽細胞とも同様であった。正常時(非投与時:昨年度の実績報告書「正常骨芽細胞の細胞骨格」に記載)と比較すると、類骨に接する細胞膜直下に存在するmicrofilamentの太い束(stress fiber)が、PGE_2投与時には消失していた。 stress fiberが細胞接着機能に関与していると報告されていることから、PGE_2投与時の骨芽細胞は細胞接着機能が低下していると考えられる。 (2)PGE_2投与後の線維芽細胞は、外形を星状形に変化していた。 また細胞膜直下および細胞突起部分に、非投与群では存在しなかったmicrofilamentの太い束が観察された。免疫電顕的観察によって、これらのfilamentにはactin標識金粒子が、filament間にはα‐actinin標識金粒子が局在した。以上よりPGE_2投与後線維芽細胞には、細胞内にstress fiberが生じたと思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Hiroki Watanabe: "Immunohistochemical study of the cytoskeleton of osteoblasts in the rat calbaria.: Intermediate filaments and microfilaments as demonstrated by detergent perfusion" Acta Anatomica (Basel). (1993)

  • [文献書誌] Hiroki Watanabe: "Cytoskeletal organization in fibroblasts of rat calvaria periosteum.: Microfilaments as demonstrated by detergens perfusion" Bull.Tokyo Dent. Coll.(1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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