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1991 年度 実績報告書

骨芽細胞で産生される破骨細胞形成因子の単離および破骨細胞分化の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 03670864
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

森田 育男  東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (60100129)

キーワード破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨代謝 / cyclic AMP / prostaglandin E_2
研究概要

マウス骨髄細胞より21個の骨芽細胞クロ-ンを単離し、その性質を調べたところTMSー12は,PGE_2,PTH,1α,25(OH)_2VitD_3の存在下でstem細胞を破骨細胞に分化させる能力を持っていたが、TMSー14は何ら刺激なしに高率にstem細胞を破骨細胞に分化させた.そこで、これら二種のクロ-ンについていろいろな比較検討を行ったところPGE_2産生量などには差が認められなかったが細胞内cーAMP量に有意な相異が認められた。すなわちTMSー12ではcーAMPレベルは非常に低くTMSー14ではTMSー12をPGE_2処理した際のcーAMPと同じ量がもともと存在していることが明らかとなった.一方.TMSー12をPGE_2処理したのち、stem細胞でcoーcultareした場合には破骨細胞は形成されなかったが、1α125(OH)_2VitD_3の前処理では破骨細胞形成が認められた。以上の結果より、TMSのようなストロ-マ細胞では、細胞内cーAMPの上昇やビタミンD_3添加により起こる細胞内情報系により破骨細胞形成を支持するが、その機講は全く異なっている可能性が考えられた。このことはcーAMPの安定誘導体であるSpーcAMPの添加の実験からも示唆されている。
一方、これら破骨細胞分化を制御する因子の単離を行なったところ、TMSー12からは、分化促進因子と抑制因子の両方が産生されていることが明らかとなった。この促進因子は非常に不安定であるが、抑制因子は比較的安定で、分子量3万以上の蛋白質であることがメンブレンカッティング法で明らかとなっている。
現在diltenential hybnidizationのテクニックを用いて促進因子を、高速液体クロマトグラフィ-で抑制因子の同定を行なっているところであり、この研究期間中の同定が可能と考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Toriyama,I.Morita: "Variation of increase in free cytosolic calcium ion induced by prostaglandin E2 in mouse osteoblast clone,MC3T3ーE1" J Bone Mineral Metab. 9. 34-38 (1991)

  • [文献書誌] K.Noguchi,I.Morita,I.Ishikawa,S.Murota: "The timeーdependent increase of plateletーactivating factor(PAF)acethylhydrolase in the culture medium of mouse calvaria" Platelets. 3. 23-27 (1992)

  • [文献書誌] K.Toriyama,I.Morita S.Murota: "The existence of distinct class of prostaglandin E2 receptors mediating adenylate cyclase and phospholipase C pathways in osteoblastic clone,MC3T3ーE1" Prostagl.Leukotri.and EFA.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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