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1991 年度 実績報告書

癌細胞より分泌される骨吸収促進因子(PTHrP)の作用機構

研究課題

研究課題/領域番号 03670872
研究機関奥羽大学

研究代表者

堀内 登  奥羽大学, 歯学部, 教授 (00107294)

研究分担者 西勝 祥子  奥羽大学, 歯学部, 助手 (30170484)
キーワードPTHrP / 骨吸収 / 癌 / カルシウム調節ホルモン / PTHrP阻害剤 / 腎 / 250HD_3ー24OHase
研究概要

扁平上皮癌細胞が分泌する高Ca血症因子がParathyroid Hormoneーrelated Protein(PTHrP)であることが同定されたので、代表研究者はそれをいちはやく有機合成し、ラットのin vivo系でその生物活性を検索した。PTHrPはPTHと質的には同一作用を有し、PTHより10倍も高い活性のあることを見いだし、PTHrPが強力な骨吸収促進因子であることを証明した(Horiuchi,N.et al.,Science,238;1566,1987)。代表研究者らが開発したPTH阻害剤(Horiuchi,N.et al.,Science,220;1053,1983)及びそのAnaloguesを有機合成し、悪性腫瘍による高Ca血症の治療法の開発を志した。
1.PTHrPはPTHよりも作用が強力であることに注目し、PTHrP系列の阻害剤がin vivoでより強い阻害効果を発揮すると推定し、この系列の阻害剤を用いて、ラットのin vivoのバイオアッセイ系で、その阻害効果を検討した。PTHrP(7ー34)amideという阻害剤はPTHrPの作用を従来のPTH阻害剤よりも低い濃度で有意に抑制することが示された。しかし更に高濃度ではこのAnalogueはAgonist作用、すなわち、PTHrPの作用を発現することも確認された(Horiuchi,N.et al.,Bone and Mineral,12,181ー188,1991)。今後、Agonist作用を持たない強力PTHrP阻害剤の開発を行っている。
2.ビタミンD代謝に関連する腎ミトコンドリアの酵素である、25ーhydroxyvitamin D_3ー24ーhydroxylase(24ーOHase)はPTHrPにより抑制されることが知られている。今回我々は24ーOHaseのmRNAの相補的Oligonucleotideを合成し、腎の24ーOHase mRNA量の測定に成功した。また同時に24ーOHaseの活性も測定した。24ーOHaseのmRNA量及び活性はPTHrPの投与により抑制された。PTHrPは24ーOHaseの遺伝子の転写レベルで抑制することが新たに見いだされた(Akeno,N.et al.FEBS Lett.submitted)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Horiuchi,N.: "A 7ー34 analog of the parathyroid hormoneーrelated protein has potent antagonist and partial agonist activity in vivo." Bone and Mineral. 12. 181-188 (1991)

  • [文献書誌] Akeno,N.: "Presence of inducible and constitutive 25ーhydroxyvitamin D_3ー24ーhydroxylases in rat kidney." FEBS Letters. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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