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1992 年度 実績報告書

歯周治療における抗菌物質局所投与の効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03670888
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

萩原 さつき  東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70134715)

研究分担者 梅田 誠  東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (90193937)
和泉 雄一  鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (60159803)
キーワードスケーリング / ルートプレーニング / ミノサイクリン / 徐放性剤 / probing depth / GCF量 / spirochetes / 黒色色素産生性嫌気性桿菌
研究概要

初期治療においてスケーリング,ルートプレーニングによる器械的な歯肉縁下のプラークコントロールに加えてミノサイクリン含有徐放性剤(ペリオクリン(R))の局所投与を併用した場合の効果について臨床的,細菌学的に検討した.被験者としては中等度から重度に進行した歯周炎患者11名,被験歯としては上下顎左右4部位に存在する5mm以上の歯周ポケットを有する単根歯4歯を選択した.歯肉縁上プラークコントロールの後,被験歯のPlaque Indexがほぼ0になったことを確認して,超音波スケーラーによる全顎的なスケーリングおよび局所麻酔下で被験歯と両隣在歯にグレーシー型のスケーラーによるスケーリング,ルートプレーニングを行なった.2週後に歯周ポケットが4mm以上残存していた36部位中20部位にペリオクリン(R)を1週毎に4回投与した(MC群).他の16部位(SCI群)と,歯周ポケットが4mm以下であった8部位(SCII群)については経過観察を行なった.診査は,術前2週,スケーリング時,術後2週,ペリオクリン(R)〓投与後1週,2週,その後30週まで2週毎に行なった.臨床指数としては,Plaque Index,Gingival Index,probing depth,bleeding on probing,attachment level,gingival crevicular fluid(GCF),歯の動揺度を用い,細菌学的検査としては,暗視野顕微鏡下でcocci,rods,motile rods,spirocheteの比率と総菌数を算定し,嫌気的培養により黒色色素産生性嫌気性桿菌(black pigmented anaerobic rods,BPAR)の比率と総コロニー数およびActinobacillus actinomycetemcomitansの出現率について調べた.初期治療後2週の時点で4mmを超える歯周ポケットを持つ部位にペリオクリン(R)を用いることにより投与後30週まで経時的に症状の改善が見られた.しかし,同様の変化はスケーリング単独群でも見られ,ミノサイクリン含有徐放性剤(ペリオクリン(R))の局所投与の併用効果は認められなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 萩原 さつき: "スケーリング、ルートプレーニングの有効性に関する臨床的、細菌学的研究." 口腔病学会雑誌. 59. 331-350 (1992)

  • [文献書誌] 萩原 さつき: "歯肉縁下のプラークコントロールを成功させる因子について." 歯界展望. 79. 1237 (1992)

  • [文献書誌] 萩原 さつき: "スケーリング、ルートプレーニングの有効性に関する臨床的、細菌学的研究.第2報:術後1年までの経過観察およびミノサイクリン局所投与の併用効果について." 日本歯科保存学会雑誌. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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