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1991 年度 実績報告書

組織破壊性蛋白分解酵素が結合組織性付着に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 03670897
研究機関東日本学園大学

研究代表者

小鷲 悠典  東日本学園大学, 歯学部, 教授 (60014338)

キーワード歯周組織破壊 / 中性蛋白分解酵素 / エラスタ-ゼ / カテプシンG / 歯肉溝滲出液 / 結合組織性付着 / 歯根膜由来線維芽細胞 / ELISA法
研究概要

歯周疾患における組織破壊に関与すると考えられる蛋白分解酵素の存在を検討するため、歯周炎患者18名(男性10名、女性8名、年齢25ー64歳)の歯肉溝滲出液をろ紙法にて採取した。蛋白分解酵素として、多形核白血球顆粒中に存在する中性蛋白分解酵素のエラスタ-ゼとカテプシンGを選択し、両酵素の歯肉溝滲出液中の濃度をELISA法にて測定した。その結果、エラスタ-ゼ量(平均値±SD)は1ー2mmのポケット22部位で1520±1425ng/μl,3ー5mmのポケット57部位では2405±1105ng/μl,6mm以上のポケット7部位では1925±1054ng/μlで、カテプシンG量は、同様に、1ー2mmのポケットで585±582ng/μlであった。
続いてこれらの中性蛋白分解酵素が結合組織性付着にどのように影響するかを検討するため、歯根膜由来線維芽細胞培養系を用いてIn vltroにおける歯周疾患罹患根面への線維芽細胞の付着に関する基礎的な実験を行なった。歯周疾患罹患あるいは非罹患のヒト抜去歯にスケ-リングまたはル-トプレ-ニングを施した後に、歯科用タ-ビンで根面の含まれる小片に分割し、約5mm×7mm×1mmの試料片を作成した。
各試料片は24穴アルチウェルに移し、PBS中で超音波処理後、5000個/mlの線維芽細胞浮遊αーMEM液を各ウェルに1ml分注し、7日間培養した。培養後試料を固定し、付着細胞数の測定と走査型電子顕微鏡による線維芽細胞の形態観察と付着状態の観察とを行なった。
その結果、根面が組織為害性物質で汚染されていない試料では、細胞の付着及び増殖状態が良好であり、この実験系で、中性蛋白分解酵素の結合組織性付着に及ぼす影響を十分に検討できると思われ、今後実験を継続していく予定である。本研究は第5回国際歯周病学会(平成4年5月、ブダペスト)で発表予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Fujii,Y.Kowashi,A.Matsuo and T.Yajima: "Human periodontal fibroblast attechment to periodotally involved root surfaces in vitro" The abstracts of the 5th meeting of the INTERNATIONAL ACADEMY OF PERIODONTOLOGY. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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