• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

組織破壊性蛋白分解酵素が結合組織性付着に及ぼす影響について

研究課題

研究課題/領域番号 03670897
研究機関東日本学園大学

研究代表者

小鷲 悠典  東日本学園大学, 歯学部, 教授 (60014338)

キーワード中性蛋白分解酵素 / 結合組織性付着 / DNA合成量 / アルカリホスファターゼ / ブラキシズム / 外傷性因子 / 歯周組織破壊 / 歯根膜山来線維芽細胞培養系
研究概要

歯周組織における結合組織性付着に影響する因子およびその程度を検討するため、歯根膜由来線維芽細胞培養系を用いてIn vitroにおける歯周疾患非罹患及び罹患根面への線維芽細胞の付着に関する実験を行い、併せて、根面に付着した細胞のDNA合成量およびアルカリホスファターゼ活性を測定した。歯周疾患罹患あるいは非罹患のヒト抜去歯にスケーリング・ルートプレーニングを施した後に、根面の含まれた約5mm×7mm×1mmの試料片(以下、非罹患あるいは罹患根面)を作成した。
各根面は24ウェルマイクロプレートに移し、PBS中で超音波処理後、1×10^4個/mlの線維芽細胞浮遊α-MEM液を各ウェルに1ml分注し、56日間培養した。培養後試料を固定し、付着細胞数の測定と走査型電子顕微鏡による線維芽細胞の形態観察と付着状態の観察とを行なった。その結果、根面が組織為害性物質で汚染されていない試料では、細胞の付着及び増殖状態が良好であった。さらに根面に付着した細胞のDNA合成量は非罹患根面及び罹患根面共に、培養初期7日間、対数増殖を示したが、罹患根面では非罹患根面に比べ有意に低く、50%の合成量であった。アルカリホスファターゼ活性は非罹患根面は罹患根面より有意に高かった。この実験系で、中性蛋白分解酵素の結合組織性付着に及ぼす影響を十分に検討できると思われた。
また試料の根面中から培養液中に溶出したエンドトキシン量は罹患根面では非罹患根面より有意に高かったが、罹患根面のエンドトキシン量は浸漬1日で総量の71%が溶出し、浸漬4日で非罹患根面のエンドトキシンと同レベルにまで減少した。
さらに、ブラキシズムに関する研究を行い、歯周組織破壊に関わる外傷性因子について検討した。今後、外傷性因子が線維性付着にどのような影響を及ぼすか検討を継続する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 藤井 健男,沓澤 政幸,岩井 宏之,小鷲 悠典,松尾 朗,矢島 俊彦,市田 篤郎: "歯周疾患罹患根面の根面処置法に関する研究-ヒト歯根膜由来線維芽細胞培養系による評価-" 日本歯周病学会会誌(発表予定). 35. (1993)

  • [文献書誌] 加藤 義弘,加藤 煕,小鷲 悠典: "睡眠中のBruxismの研究-睡眠中の顎運動記録装置の開発とBruxism自覚者と無自覚者の比較検討-" 日本歯周病学会会誌. 34. 416-429 (1992)

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi