研究課題/領域番号 |
03670955
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
久慈 昭慶 岩手医科大学, 歯学部・歯科麻酔学講座, 助手 (50225140)
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研究分担者 |
佐藤 雅仁 岩手医科大学, 歯学部・歯科麻酔学講座, 助手 (60215845)
城 茂治 岩手医科大学, 歯学部・歯科麻酔学講座, 教授 (20154411)
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キーワード | 細胞内カルシウム濃度 / 平滑筋 / 気管 / 螢光色素 |
研究概要 |
雑種成犬ならびにブタの気管を摘出し、平滑筋標本を作製した。作製した組織標本にカルシウムイオン感受性蛍光色素Furaー2/AMを負荷した。日本分光社製CAFー100を用いて蛍光を測定することにより、平滑筋細胞内のカルシウムイオンを測定した。細胞外液を高カリウム状態にすることにより平滑筋を刺激したところ、細胞内カルシウム濃度は上昇した。また細胞外液にカルバコ-ルを加える刺激によっても、細胞内カルシウム濃度は上昇した。これらの結果を踏まえ、今後はカルシウム拮抗薬であるベラパミルとテオフィリン誘導体で細胞内サイクリックAMPを増加させるアミノフィリンの前処置を行い、その後にカリウムやカルバコ-ルによる刺激を加えることにより、ベラパミルやアミノフィリンの細胞内カルシウム濃度変化に及ぼす影響を測定する。また収縮時の張力を、張力トランスヂュ-サ-を用いて測定する。このことにより、細胞内カルシウム濃度の上昇と筋の収縮は常に同時発生するのか、また気管平滑筋内のカルシウムイオン上昇にはどのようなタイプのカルシウムチャネルが関与しているかを推測することができる。また気管支平滑筋弛緩作用を有するため喘息に有効とされる吸収麻酔薬のハロセンを負荷しながら、高カリウム刺激とカルバコ-ル刺激時の細胞内カルシウム濃度および収縮張力に対する影響を計測する。ハロセンの平滑筋弛緩作用は、細胞内カルシウムイオンの増減と相関するのか、あるいはしないのかを調べることは、平滑筋収縮メカニズム解明の一助となり得る。また、麻酔中の効果的な薬剤作用の参考となるであろう。
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