研究課題/領域番号 |
03670973
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
丹根 一夫 大阪大学, 歯学部附属病院(歯科矯正学), 講師 (30159032)
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研究分担者 |
加藤 穣慈 大阪大学, 歯学部附属病院(歯科矯正学), 医員
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部(口腔解剖学), 助教授 (40158598)
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キーワード | 歯の移動 / 歯周組織 / 骨改造 / 応力 / 有限要素法 |
研究概要 |
歯の移動に伴う歯周組織の変化と応力との関連性を明らかにすべく以下の研究を行った。 実験には平均体重8Kgの成犬を用い、その下顎第二小白歯を被験歯とした。クロ-ズドル-ブ付きのセクショナルア-チを用いて、同歯に250gの遠心方向への水平力を負荷した。実験開始後2時間、4日、7日経過時の組織切片を作製し、光学顕微鏡下で観察した。さらに、歯の移動を行っていない状態の歯、歯周組織の連続切片をもとに、同歯の平均的な三次元有限要素モデルを作製した。その結果、本モデルは3641個の節点と2938個の要素で構成された。解析に際しては、モデルの基底部を完全拘束し、頬側歯冠中央部に250gfの遠心方向への水平力を負荷した場合について歯根膜部の主応力を求めた。 歯の実験的な移動に際して、2時間、4日経過時においては、歯槽骨の改造につながる著明な変化が見られず、7日後において歯槽骨の吸収・添加を示す組織変化が認められた。このような骨の吸収あるいは添加の部位が応力解析の結果による圧縮主応力、引っ張り主応力の集中部位と一致し、かつ組織変化の程度が応力の絶対的大きさと関連していることが明らかとなった。一方、せん断応力は歯根膜のどの部分においても一定で、かつ主応力と比較してきわめて小さい値を示したことにより、歯の移動に伴う組織変化との関連性は少ないことが示された。 以上のことより、歯根膜部での主応力は、歯の移動に伴う歯周組織の変化や歯槽骨の改造と密接な関連性を有することが明らかとなった。
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