研究課題/領域番号 |
03670973
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
丹根 一夫 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (30159032)
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研究分担者 |
加藤 穣慈 大阪大学, 歯学部, 助手 (90243245)
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 歯の移動 / 応力 / 歯根膜 / 神経線維 / 有限要素法 / substance p(SP) / 免疾組織化学 / calcitonin gene-related peptide(CGRP) |
研究概要 |
最初の年度は.有限要素法による応力解析と組織学的変化との関連に着目した。実験には.成犬の片側下顎第二小臼歯にクローズドループ付きのセクショナルアーチを応用し.遠心方向への力を負荷した。2時間.4.7日経過時の組織切片を作製し顕微鏡にて検鏡。さらに.これをもとに3641個の節点と2938個の要素で構成された有限要素モデルを作製し.歯根膜部の主応力を求めた。その結果.2時間.4日経過時には組織学的に著変は見られなかった。7日経過時では.応力解析の結果による圧縮主応力および引張り主応力の集中部位に一致して.歯槽骨の吸収および添加が認められた。さらに.応力の絶対値と歯槽骨の吸収および添加の程度にも関連性が見られた。 次の年度には.一次知覚神経線維に含まれる神経ペプチドであるCGRPおよびSPに着目し.免疾組織化学的検討を加えた。実験は.マウスの下顎切歯歯根膜中の知覚神経線維を検討し対象とした。動物を灌流固定の後.間接免疾蛍光抗体法に従い染色.蛍光顕微鏡にて検鏡した。さらに二重染色も施した。その結果.CGRP含有神経線維束が舌側および唇側の歯根膜中に侵入し.歯軸方向に分枝しながら進んでいた。舌側では歯根膜の骨側半分に.唇側ではエナメル器と歯槽骨の間に.神経線維が分布していた。さらに歯根膜の中央と根尖1/3に密な神経線維の分布を示し.舌側ではより密な分布を示していた。特殊終末については認められなかった。SP含有神経線維についても同様の結果が得られた。二重染色によリ.CGRPとSPは同一の神経線維に含まれる可能性が示唆された。
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