研究課題/領域番号 |
03670979
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
柴崎 好伸 昭和大学, 歯学部, 教授 (40014005)
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研究分担者 |
篠原 親 昭和大学, 歯学部, 助手 (00235558)
槙 宏太郎 昭和大学, 歯学部, 助手 (80219295)
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キーワード | 歯周組織 / 歯の動揺度 / レ-ザ-変位計 / インパルス加振 / 周波数分析 |
研究概要 |
歯科矯正治療おいて歯の移動にともなう歯周組織の変化を客観的に把握することは重要である。特に、歯の動揺度は、歯周組織の力学的性状を良く反映しとおり、本研究は、これを正確に定量化し組織学的な所見と対比させて検討することを目的とした。 【予備実験】 歯の動揺をより正確に定量化するためには、歯に対する負荷質量を可能なだけ小さくすることが望まれる。そのためには、変位量や振動数などを感知するセンサ-は非接触型であるのが条件となる。本実験においては、レ-ザ-変位形(小野測器社製 LDー11005ー005)を用いて動揺度測定の可能性を検討した。歯と歯周組織を想定したシミュレ-ションモデルを作製し測定精度の検討を行った。シミュレ-ションモデルとレ-ザ-変位形をそれぞれ固定台に固定する。測定中心距離50mmとし歯冠部分のほぼ中央を測定した。測定方法は、50gと500gの荷重を負荷し、瞬間的に除重したときの変位様相をレ-ザ-変位計にて計測した。また、インパルスハンマ-の先端にプラスチックチップを取りつけてインパルスを与えそのときの振動様相についてFFTリアルタイムアナライザ-(日本電気三栄社製7T26S)によって周波数分析を行った。 【結果】 50gの荷重を与えたときの変位様相は、歯根膜を想定したシリコンの弾性成分を良く表しており復帰時間は短かったものの瞬間的な復帰ではなかった。500gの荷重を負荷したときの変位は、粘性成分の特徴を良く表しており復帰には長時間を要した。周波数分析においては、700Hz前後の周波数のピ-ク値が得られ、これらの測定値はすべて再現性の高いものであった。
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