研究課題/領域番号 |
03670986
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
桑原 未代子 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (40070940)
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研究分担者 |
佐藤 公治 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (90235341)
杉浦 直樹 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (00235871)
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キーワード | 混合唾液流出量 / 小児口腔乾燥症 / 小児舌痛症 / 食生活 / フッ素洗口法 |
研究概要 |
本研究の平成4年度における結果は次の通りである。 1.口腔乾燥症に罹患した小児12名(5歳〜8歳)について、平成3年度に実施した唾液採取法を用いて、混合唾液分泌量を測定した。その結果、患児における平均して安静時分泌量は0.103g/min.、刺激時唾液分泌量は0.130g/min.で、安静時、刺激時ともに成人に比較して唾液分泌量の低下を認めた。 2.口腔乾燥症に罹患した小児の食生活では、全疾患児において液体摂取量が1500cc/day以上であった。正常児では800cc±235ccで、患児では多量の液体を摂取していることが確認できた。 3.舌痛症に罹患した小児においても、口腔乾燥症と同様に混合唾液分泌量が低下していた。食生活については症例数が少ないため、現在検討中である。 4.混合唾液分泌量低下患児の混合唾液の性状については、唾液採取の時間を一定にはでき得なかったが、食後2時間経過して後の唾液について検索を行った。その結果、pHは既存の報告に比較してその差を認めなかったが、粘稠度に関してはすべての患児で正常値の2倍以上の値を示した。症例を追加して検討中である。 5.全身疾患児(慢性腎疾患)20名のほとんどで混合唾液分泌量は量的には異常を認めなかった。しかし、pHについては極めて変異が大きく、これに関して種々検討中である。 6.混合唾液量の測定を重量法で行っているが、同時にフッ素洗口法による混合唾液量の測定を行い、重量法との関連を検討中である。 以上の結果から、小児の唾液分泌量は比較的に多いとされながらも、現状では未発達児のあることが確認され、これら患児の食生活環境を充分に検討しなければならないと考えられた。
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