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1991 年度 実績報告書

エスペラミシン系抗癌抗生物質及びモデル化合物の合成と作用機作

研究課題

研究課題/領域番号 03671003
研究機関徳島大学

研究代表者

渋谷 雅之  徳島大学, 薬学部, 教授 (40027066)

研究分担者 豊岡 康平  徳島大学, 薬学部, 助手 (90145011)
宍戸 宏造  徳島大学, 薬学部, 助教授 (20006349)
キーワードエスペラミシン / 抗癌剤 / モデル化合物 / DNA / 切断 / エンジイン / レキシトロプシン / 合成
研究概要

エスペラミシン系抗生物質の活性部位であるエン・ジイン構造を持つモデル化合物として、分子内にスルフィド結合を有する10員環エン・ジインの合成に成功した。この化合物は結晶性であり、X線結晶解析により、単純10員環エン・ジインでは世界で初めて立体構造を明らかにした。またそのスルフォン誘導体は極めて特徴的なDNA切断活性を示し、エスペラミシン系抗癌剤の作用機作に関して極めて有用な情報を提供することが出来た。一方、これらをDNAに親和性を有する機能部分に結合し、抗がん活性を発現させることを目的として、ネトロプシン型の化合物の合成研究を行ない、現在これらとエン・ジイン化合物の結合を検討している。具体的には下記の成果が得られた。
1、エスペラミシン、ネオカルチノスタチン(NCS)に含まれるインタ-カレ-タ-であるナフタレン誘導体の合成法を改良して大量に製造した。
2、末端に窒素置換基を有するネトロプシン類を約20種類合成した。
3、分子内にスルフィド結合を有する10員環エン・ジイン化合物を合成し、3次元構造を解明した。また、このスルフォン誘導体を合成した。
4、超螺旋プラスミドDNA(ColEl)を用いて以上の化合物のDNA切断活性を検討し、一本鎖、二本鎖の切断活性の強度及び、ラジカル的切断機構を明らかにした。
5、以上の合成化合物を化学的に連結し、これらの抗がん活性を検討する研究は現在実施中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yasuhiro Sakai: "SYNTHESIS OF A SULFURーCONTAINING 10ーMEMBERED ENEDIYNE MODEL COMPOUND RELATED TO THE ESPERAMICIN/CALICEAMICIN/DYNEMICIN AGLYCONES" Tetrahedron Letters. 32. 4363-4366 (1991)

  • [文献書誌] Yasuhiro Sakai: "CYCLOAROMATIZATION OF A 10ーMEMBERED ENEDIYNE DERIVATIVE VIA AN ALLENIO SULFONE INTERMEDIATE AND ITS DNA CLEAVING ACTIVITY" Tetrahedron Letters. 33. 957-960 (1992)

  • [文献書誌] Toyomi Matsumoto: "SYNTHESIS OF SULFONAMIDO OLIGOーNーMETHYLPYRROLECARBOXAMIDE DERIVATIVES AND THEIR PHOTOCHEMICAL DNA CLEAVING ACTIVITIES" Heterocycles. 33. 135-138 (1992)

  • [文献書誌] Toyomi Matsumoto: "SYNTHESIS OF HALOGENATED OLIGOーNーMETHYLPYPROLECARBOXAMIDE DERIVATIVES AND THEIR PHOTOCHEMICAL DNA CLEAVING ACTIVITIES" Heterocycles.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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