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1992 年度 実績報告書

難代謝性フッソ化カルボン酸,ペルフルオロオクタン酸,に対する生体応答の機序

研究課題

研究課題/領域番号 03671046
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

狐塚 寛  富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (60092748)

キーワードフッソ化カルボン酸 / ペルフルオロオクタン酸 / ペルフルオロデカン酸 / 難代謝性 / グルタチオン関連酵素 / 生体応答
研究概要

本研究は、難代謝性フッソ化カルボン酸であるペルフルオロオクタン酸(PFOA)を動物に投与したとき、物動がこの化合物にどのように応答するかを、グルタチオン(GSH)代謝関連酵素活性の変化を指標として解析すること、さらに、PFOAとペルフルオロデカン酸(PFDA)の生体への影響を比較することを目的として行ない、下記の結果を得た。
(1)雄性及び雌性ラットにPFOAを2週間(短期)または6ヵ月間(長期)投与して肝臓のGSH代謝関連酵素活性の変化を調べた。雄性ラットへの短期及び長期いずれの投与でも、GSH s-トランスフェラーゼ活性は抑制された。また、GSHペルオキシダーゼは短期間の投与では影響されなかったが、長期間の投与で抑制された。さらに、カタラーゼは短期間の投与で誘導されたが、長期間では対照レベルに戻った。ペルオキシソームβ酸化活性は短期・長期のいずれでも強く誘導されているので、長期間の投与では脂質過酸化の亢進する可能性が考えられるが、ミクロソームの脂質過酸化活性はわずかに上昇しただけであった。一方、雌性ラットでは、短期・長期のいずれでも上述した指標に目立った変化は認められなかった。
(2)PFOAとPFDAの生体への影響を比較するために、まず、可溶性画分中の長鎖アシル-CoA水解酵素が指標として妥当であるかどうかを検討したところ、この酵素はペルオキシソーム増殖作用のある薬毒物の優れた指標であることが確認できた。長鎖アシル-CoA水解酵素、ペルオキシソームβ酸化及びGSH代謝関連酵素を指標にして、PFOAとPFDAの肝臓への影響を比較したところ、PFDAはPFOAよりも毒性の強いことが判明した。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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