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1991 年度 実績報告書

アロマタ-ゼ自殺基質の活性化機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 03671061
研究機関東北薬科大学

研究代表者

沼澤 光輝  東北薬科大学, 薬学部, 教授 (90006338)

研究分担者 睦見 綾子  東北薬科大学, 薬学部, 助手
佐藤 徳  東北薬科大学, 薬学部, 助手 (70215789)
キーワードアロマタ-ゼ / ヒト胎盤ミクロゾ-ム / 自殺基質 / 阻害剤 / アンドロストー4ーエンー3,6,17ートリオン / 3ーデオキシステロイド / 6α,7αーシクロプロパンステロイド / 19位酸素化反応
研究概要

1.アロマタ-ゼ自殺基質アンドロストーチ-エンー3,6,17ートリオン(AT)の19ーhydroxy体(19ーOHAT)と19ーoxo体(19ーoxoAT)を化学合成した。これらは新規化合物である。ついで、ヒト胎盤ミクロゾ-ムを酵素源とし、これら化合物のアロマタ-ゼ阻害活性を検討した。その結果、いずれも本酵素の自殺基質であることが判明し、ATのアロマタ-ゼ不活性化に19ー酸素化反応の関与することが強く示唆された。さらに、キャリア-フリ-の[1βー ^3H,4ー ^<14>C],[19ー ^3H,4ー ^<14>C]ならびに[1βー ^3H,19ー ^<14>C]標識ATを、対応する二重標識アンドロステンジオンを空気酸化することにより調製した。これら二重標識体をNADPH存在下ヒト胎盤ミクロゾ-ムとインキュベ-トし、 ^3と ^<14>Cの挙動を精査した。このとき、ATの代謝物として19ーOHAT、19ーoxoATと6ーオキソエストロン(6ーoxoE_1)を同定するとともに、6ーoxoE_1生成に衣存する ^3H_2Oの遊離を確認した。一方、アロマタ-ゼ結合代謝物の ^3H/ ^<14>Cが[19ー ^3H,4ー ^<14>C]ATを用いたときのみ減少することを明らかにした。以上の結果、ATのアロマタ-ゼ不活性化機構は、19ーCHATを経由して生成する19ーoxoATがさらに酸素化反応を受け活性代謝物へ変換し、ついで不可逆的に酵素と結合し不活性化するものであることが明らかとなった。
2.天然基質アンドロステンジオン(A)のβーデオキシ体の19位にエチニル基やフッ素を導入したところ、アロマタ-ゼを時間依存的に失活させた。このことから、本酵素が3ーデオキシAの19位酸素化を触媒することが証明された。3ーデオキシAの6α、7α位にシクロプロパン基を導入すると、従来報告されているものの中で最も強力な培抗阻害剤となった。これらの結果は、アロマタ-ゼの基質特異性に新しい知見を加えるものである。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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