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1992 年度 実績報告書

尿酸酸化酵素の生物種によって異なる特異的発現の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03671068
研究機関東邦大学

研究代表者

本島 清人  東邦大学, 薬学部, 助教授 (70166338)

研究分担者 後藤 佐多良  東邦大学, 薬学部, 教授 (10012650)
キーワードウリカーゼ / 尿酸酸化酵素 / 生物種特異的発現 / 染色体遺伝子 / 遺伝子構成 / ペルオキシソーム
研究概要

ウサギにおける尿酸酸化酵素の発現が他の生物種と異なる遺伝子背景を明らかにするために、ウサギの同染色体遺伝子の構造解析を他の生物種との比較をしながら引き続き行なった。
まず染色体遺伝子クローンを得るために、ウサギ肝臓よりDNAを抽出し、ラムダファージをベクターとする染色体遺伝子ライブラリーを作製した。このライブラリーは独立クローン数から目的の尿酸酸化酵素遺伝子を単離できると判断されるものであった。
つぎに、すでに単離解析済みのウサギ尿酸酸化酵素の全長cDNAをプローブとして染色体遺伝子ライブラリーをスクリーニングした。その結果、独立の2個のゲノムクローンを得ることができた。そこでサブクローニング、塩基配列の決定を繰り返し、これらの染色体遺伝子断片の構造解析を行なった。この2個のクローンの解析から計4個のエクソンの構造が明らかになった。これらのエクソンはラットの同遺伝子の第5から第8エクソンにぴったり一致していた。すなわち、ラットの染色体遺伝子の構成が植物の同遺伝子と大きく異なっているのは、ラットの特殊事情によるのではなく、動物あるいは補乳類の進化の初期の段階から尿酸酸化酵素遺伝子の構成が異なっていたことを示唆している。
しかし、組織特異的発現様式が生物種によって異なる遺伝子背景を知るのに必要な、ウサギ遺伝子の転写調節領域を含むゲノムクローンを得ることはできなかった。そこで、PCR法によって目的の遺伝子断片を得ることを目指した。まず、5'非翻訳領域の異なる2種類のmRNAが得られていることに対応する各々転写開始点からのcDNAを得、ついでゲノム断片を得ようとしたが、目的を達成することはできなかった。したがって、生物種によって異なる組織特異的な尿酸酸化酵素の発現の遺伝子背景は明らかにすることはできなっかた。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] 本島 清人: "ペルオキシソーム酵素ウリカーゼの発現特異性" 生体の科学. 42. 198-200 (1991)

  • [文献書誌] 本島 清人: "ペルオキシソーム増殖剤レセプター" ファルヌシア. 27. 1175-1176 (1991)

  • [文献書誌] Oshiman,K.et al.: "Control region and gastric specific transcniption of the rat H^+,K^+- ATPase α subunit gene" FEBS Letters. 282. 250-254 (1991)

  • [文献書誌] Kawanomoto,K.et al.: "cDNA cloning and sequence of rat ribonuclease inhibitor, and tissue distribution of the mRNA" Biochim. Biophys. Acta. 1129. 335-338 (1992)

  • [文献書誌] Motojima,K. et al.: "cDNA cloning for and preparation of antibodies against subunit al of H^+-ATPase in rat miochondria" Biochem. Biophys, Res. Commun.182. 1130-1138 (1992)

  • [文献書誌] Nezu, J. et al.: "Molecular cloning of a rat liver cDNA encoding the 16kpa subunit of vaculolar H^±ATPases : Organellan and tissue distribation of 16 KDL proteolipids" J. Biochem.112. 212-219 (1992)

  • [文献書誌] Motojima,K.et al: "Rat liver Bip/GRP78 is down-regulated by c peroxisone-proliferator, clotibrate" FEBS Letters. 308. 207-210 (1992)

  • [文献書誌] Motojima, K. et al.: "Specific repression of tranithy refia gene expression in rat liver by a peroxisone proliterater clofibrate" Biochem. Biophys. Res. Commun.188. 799-806 (1992)

  • [文献書誌] Motojima, K. et al.: "A protein histidiac lcinase induced in rat liver by perovisoue proliterators : In vitro activation by Ras protein and quanine nucleotides" FEBS Letters. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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