研究概要 |
本年は当センタ-輸血部において,B型肝炎ワクチン接種を施行し,HBs抗体獲得或いはその消長について経過観察中の男女計100名に対し光カ-ドにおいて情報書き込み,読みとりを実際に行った。まずワクチン接種者の詳細な情報(個人別ID番号,氏名,生年月日,身長・体重と多種の検査成績)とワクチン接種日,接種後のHBs抗体価等を市販ソフトを応用したパソコンに入力してそのデ-タを個人別に光カ-ドに書き込み,それから情報を随時読み取った。この書き込み,読み取り作業は容易であった。ワクチンの接種追加,接種後の検査結果の追加によって変わってゆくデ-タはその都度,パソコンで入力・手直しして光カ-ドに再書き込みした。パソコン上のデ-タは輸血部保管の全体のデ-タにも入りカ-ド粉失時再発行のシステムも作った。それらの光カ-ドは本人が各自保管して自分のデ-タを引き出すために使用し,輸血部に光カ-ド専用の端末を置いておけば,ワクチン接種後の職員は自分のデ-タのみが自由に引き出せるようになった。これは全く新しいシステムといえる。 パソコンにおいてデ-タの追加があり,光カ-ドに末だ書き込みがされていない場合は,「未記入のデ-タがあります」の表示が出るようにし,また各個人デ-タから,次回のワクチン追加接種を受けるベき予定日時,HBs抗体その他の測定検査を受けるべき日時等についてのメッセ-ジが表示されるようなプログラムを作製中である。 以上の方法を全く同様な方法で人間ドッグ・職員検診等は容易にデ-タの集中管理・個人管理のできることもわかった。献血における供血者についても全国統一のプログラムを用いれば,そのデ-タは一枚の光カ-ドに記録されて次回の献血時に参照でき,個人の健康管理にも役立つ。現在の問題点は追加デ-タを遂次パソコンに入力し,光カ-ドに書き込む作業にやや手間がかることで,さらに省力化をはかる予定である。
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