研究課題/領域番号 |
03671114
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
高木 康 昭和大学, 医学部, 助教授 (30138490)
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研究分担者 |
杉山 弘 昭和大学, 医学部, 助手 (80211308)
宮 哲正 昭和大学, 医学部, 助手 (40201800)
福地 邦彦 昭和大学, 医学部, 講師 (70181287)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 単球 / マクロファージ / アポE / 動脈硬化 / 泡沫細胞 |
研究概要 |
動脈硬化発症の機序の1つとして単球/マクロファージの存在が関与していることはすでによく知られた事実である。本研究はヒト単球が泡沫細胞へと変化する際にコレステロールの逆転送に関与するアポEを分泌することに注目し、この分泌能を規制する血中諸物質の影響を検討するとともに、アポE分泌能の多寡による動脈硬化への影響を検討することを目的とした。 健常成人から比重遠心法により単球を分離して、mediator(acetyl LDLや自己血小板)を培養液中に添加して5日間培養し、分泌アポEとコレステロールの定量を行った。この結果、同一個人でのバラツキが認められ、これが培養条件やmediator添加条件などに問題があることが解明されたので、改良を加えたところほぼ満足する成績が得られるようになった。また、アポEやコレステロールの低値での定量性に対しても改良が加えられた。そして、健康成人では大きな個人差が確認され、将来の動脈硬化への予知指標としての有用性が推測されたため、長期間の追跡調査を開始し始めた。 各種疾患との関係については培養条件や測定条件などの検討に時間を過ごしたために最近検討を開始したところである。比較的患者血液の入手が容易な糖尿病患者について検討を行っているが、採血液から単核球さらには単球を分離する過程で真菌や細菌の混入する症例が多く、統計学的な検討に必要な症例数が得られていない。混入の症例は糖尿病の病態との間に直接的な因果関係は確認されておらず、問題因子については現在も検討中である。また、動脈硬化症の代表例としての心筋梗塞患者の検討については、採血量が多いこともあり臨床家と相談して検討を行いたい。また、最近アポEアイソフォームの解析技術を修得したので、分泌アポEのアイソフォームについての検討も続行したい。
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