研究課題/領域番号 |
03680010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若谷 誠宏 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 教授 (00109357)
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研究分担者 |
中村 祐司 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 助手 (20198245)
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キーワード | 抵抗性ドリフト波乱流 / 抵抗性インタ-チェンジ乱流 / スペクトルカスケ-ド / HASEGAWAーWAKATANI方程式 / 自己組識化 |
研究概要 |
円柱プラズマモデルにおける抵抗性ドリフト波および抵抗性インタ-チェンジモ-ドの非線形発展により生じる乱流の数値シミュレ-ションを行い、以下のような知見を得た。 1.密度ゆらぎと静電場のゆらぎの関係を決める重要なパラメ-タは、磁力線方向の平均的波数の自乗と電子ーイオン間の衝突周波数の逆数の積である。衝突周波数が低い場合には、このパラメ-タは大きくなり、密度ゆらぎと静電場のゆらぎはボルツマン分布に近づき、波数スペクトルが同じ形状になる。そしてゆらぎによる磁気面を横切る粒子拡散も減少する。しかし、衝突周波数が高い場合には、上記のパラメ-タは小さくなり、密度ゆらぎのエネルギ-は微少なスケ-ル集積するが、静電場のゆらぎのエネルギ-は比較的大きなスケ-ルに集積する。この結果は二重カスケ-ドを示す例である。二重カスケ-ドでは、ボルツマン分布の破れが重要な役割をしている。このたに、密度ゆらぎのスケ-ルは渦度のスケ-ルと等しくなり、ダイナミック・アラインメントが実現していると考えてよい。二重カスケ-ドの場合には、粒子束も増大する。 2.抵抗性インタ-チェンジモ-ドは、線形領域では、径電場によるポロイダルシア-流により安定化されるパラメ-タ領域が存在することを示した。しかし、数値シミュレ-ションの結果によると、外部から印加された径電場により形成されたシア-流による安定化効果は、非線形領域では消えてしまう。外部から印加された径電場は、線形領域では不安定性の発展に寄与するが、非線形モ-ド間結合には寄与しないので、非線形飽和には影響しないと考えれば説明できる可能性がある。
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