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1991 年度 実績報告書

妊娠時における小麦タンパク質投与の影響とその栄養効果改善に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03680067
研究機関奈良女子大学

研究代表者

水上 戴子  奈良女子大学, 家政学部, 助教授 (50031688)

キーワード妊娠時のタンパク質栄養 / 小麦グルテン / リジンの補足効果
研究概要

[研究目的] 妊娠時に小麦グルテンを投与した場合、母体と胎子に及ぼす影響を明らかにすること、すなわちラットの正常な出産を可能にするのに必要な最低のタンパク質レベルを見い出し、更に第一制限アミノ酸を添加すれば、栄養効果の改善がなされるか否かを明らかにすることを目的としている。更に、ヒトでは妊娠末期の胎児胎盤機能の指標として、尿中エストロゲン値が用いられているが、ラットの妊娠末期にみられる種々の問題点と尿中エストロゲン値との間に関係があるか否かを検討する。
[研究計画・方法] 11週齢のWistar系ラットを無作為に7群に分け、妊娠全期間、小麦グルテン含量が5%、10%、20%の食餌、並びに各種餌にリジンを0.4%、0.5%、0.8%添加した食餌、及び対照として精製全卵タンパク質10%の食餌を投与し、生産状況を観察する。母ラットの妊娠末期の尿中エストロゲン量を測定する。新生子の体重、臓器重量を計測し、肝臓、脳、カ-カス中のタンパク質、核酸量を定量する。
[研究結果] 妊娠時に小麦グルテン(以下Gと略記)食を投与した場合、すべての群において出産は可能であったが、G5%、G5%にリジン添加、G10%群では死産がみられた。G10%にリジン添加、G20%、G20%にリジン添加群では死産が見られず、対照群と同様に良好な出産が認められた。尿中エストロゲン量は各群共に妊娠5日に比べて19日に高い値を示し、G5%群を除いて、20日には更に高くなったが、出産状態の特に悪かったG5%群においては19日に比べて減少した。新生子については、体重、臓器重量ではG20%以下の群において、対照群より軽量であり、G20%にリジン添加では対照群と同程度であった。肝臓、脳、カ-カス中のタンパク質、核酸量はG10%以下の群において対照群より低い値を示したが、G10%にリジンを添加すればほぼ対照群に近い値を示した。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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