研究概要 |
1.初年度の実験データを整理・解析し、High performance出現の直前・直後に優勢脳波Fp_2α_2波が現われる傾向のあることがわかってきた。 2.そこで2年目は、Performance成績とFp_2α_2波,Q_2波,β_2波との関係を検討し、High performance時に現われる優勢脳波を確定し、脳波バイオフィードバックトレーニングでその脳波を多く出させることによって、performance成績を向上させる実験を行った。すなわち(] SY.encircled1. [)performanceと相関の高いFp_2α_2波について、13日間の脳波バイオフィードバックトレーニングを行い、9人中8人についてFp_2α_2波の増大に成功した。(] SY.encircled2. [)そこで再びperformanceとFp_2α_2波を測定したところ、9名中7名のperformanceを高めることができた。残りの1名はこれ以上performanceを高められないところまで高まっていたことがわかった。 3.一方、performanceによっては、優勢脳波との関係が異なることもわかってきた。例えば1焦点注意の集中とFp_2α_2波とは高い相関を示すが、短期記憶の学習とFp_2α_2波は高い相関は示さないことがわかってきた。 4.そこで射撃選手について実射場面を用いてフィールド実験したところ、高成績群でFp_2α_2波とFp_2Q_2波が多く出現し、α_2波と他の脳波との関係を検討する必要がでてきた。 5.そのため、FM515SとFM515SS(新試作機)をつないで両機の脳波測定機能をFu11に使えるよう機械を改善した。その機械で、1焦点注意の集中と2焦点注意の集中、短期記憶学習におけるperformance量と優勢脳波との関係を分析する実験を行った。 6.さらに脳波出現の型の分析(パターン認識)を行うソフトの開発を進めている。試作品が本年度内にできる予定である。 7.自律神経(心拍)を用いたバイオフィードバックトレーニングの方法の開発にも取り組み始め、第一段階の実験を終了した。
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