研究課題/領域番号 |
03680119
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
屋代 正範 福岡教育大学, 教育学部・第三部, 助教授 (50145158)
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研究分担者 |
屋代 彰子 九州女子大学, 家政学部, 助教授 (10200487)
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キーワード | 単価不飽和脂肪酸 / オリーブ油 / 運動 / エネルギー基質 / フルクトース / インシュリン / グルカゴン |
研究概要 |
本研究では、大学生男子7名を対象として、単価不飽和脂肪酸高含有脂肪であるオリーブ油を6週間摂取させた場合に、食餌中の炭水化物及び脂肪のカロリーバランスが、運動時のエネルギー代謝や内分泌機能に与える影響について検討を行った。さらに、オリーブ油の恒常的な摂取とフルクトース、アルギニン及びクエン酸を強化したドリンクの運動時における補給との組み合せの栄養生理的効果について検討を行った。その結果、エネルギー基質の変動は、オリーブ油非摂取群において、血清遊離脂肪酸レベルは運動負荷による顕著な変動が認められなかったのに対し、血清グルコースレベルはドリンクを摂取させた実験期5週目の運動負荷により有意に減少した。一方、オリーブ油強化食群での血清遊離脂肪酸レベルは、運動時にドリンクを摂取させた実験期5週目及び6週目の運動によりいずれも有意に増加し、血清グルコースレベルの減少は緩慢であった。また、血清乳酸レベルはオリーブ油非摂取群で運動により顕著に増加したが、オリーブ油強化食群での有意な変動は認められなかった。さらに運動時の呼吸商を測定した結果、ドリンクを摂取しながらの運動負荷では両群いずれも変動が認められなかったが、実験期6週目の運動負荷により、オリーブ油強化食群で運動開始20分経過時点以降低下する様子にあり、オリーブ油強化食群で脂肪酸酸化が亢進していることが示唆された。また、血中ホルモンレベルを測定した結果、血清インシュリンレベルは両群いずれも運動負荷により減少する傾向にあった。一方、血清グルカゴンレベルの変動は、オリーブ油非摂取群で6週目の運動負荷により増加する傾向にあった。これに対し、オリーブ油強化食群では実験期5週目、6週目いずれも増加する傾向にあった。このことが、脂肪酸酸化の亢進を促す要因の一つと考えられた。
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