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1991 年度 実績報告書

線維芽細胞増殖因子受容体の構造と機能及びそのisoformの生理的意義の解明

研究課題

研究課題/領域番号 03680146
研究機関京都大学

研究代表者

伊藤 信行  京都大学, 薬学部, 助教授 (10110610)

キーワードaFGF / bFGF / FGF受容体 / イソフォ-ム
研究概要

FGFファミリ-ペプチドは多様な生理作用を示すと共に,発生分化の場においても重要な役割を果していると考えられる。最初に単離されたFGF受容体であるFlgはImmunoglobulin(Ig)様ドメインを細胞外にもつ,チロシンキナ-ゼ型受容体であり,Ig様ドメインを2個あるいは3個もつ二つのisoformが存在する。さらに,flg以外にも,すくなくとも3種の異なったFGF受容体(bek,FGFR‐3,FGFR‐4)が存在することが明らかになっている。
我々はFlg遣伝子の構造解析よりflgの二種のisoformはaltenative splicingにより生成し,また,その発現は臓器特異的であることを明らかにした。さらに,FGFファミリ-ペプチドとしてよく知られているaFGF,bFGFが多く存在する脳について,その各発達段階(ラットE19,P2,P11,P28,P56)におけるflg遣伝子の発現を調べたところ,いずれの段階においてもIg様ドメインを3個もつものが主要なisoformとして,ほぼ同程度発現していた。一方,aFGF,bFGF遣伝子の発現は,いずれも,E19,P2脳では極めて低く,aFGFはP28脳より、6FGFはP11脳よりその発現が増加していた。従って,flgはすくなくとも,脳の発達初期段階ではaFGF,bFGF以外のFGFの作用を受けており,aFGF,bFGFは発達した脳の神経栄養因子として作用しているものと考えられる。
また,ラット全embryo(E19)でのFGF受容体遣伝子ファミリ-の発現を調べたところ,すくなくとも,3種のFGF受容体遣伝子(flg,FGFR3,FGFR4)がほぼ同程度発現していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Takahashi: "Inhibition of cell growth and tumorigenesis of human glioblastoma cells by a neutraliging antibody against human bacic fibroblast growth factor" FEBS Lett.288. 65-71 (1991)

  • [文献書誌] H.Fujita: "The expression of two isoforms of the human fibroblast growth factor receptor(flg)is directed by alternative splicing" Biochem.Biophys.Res.Commun.174. 946-951 (1991)

  • [文献書誌] J.Takahashi: "Gene expression of fibroblast growth factor receptors in the tissues of human gliomas and meningiomas" Biochem.Biophys.Res.Commun.177. 1-7 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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