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地層構成成分のうち、代表的なものとして無機成分としては鉄の酸化物、含水酸化物、有機成分としては種々カルボン酸に注目し、アクチノイドのうち特に問題となるNpについて以下の検討を行った。
(1)合成オキシ水酸化鉄FeOOH、合成非晶質水酸化鉄Fe(OH)_3、粉末酸化鉄(III)Fe_2O_3、粉末酸化鉄(III)鉄(II)Fe_3O_4、鉱物ゲ-タイトFeOOH、鉱物ヘマタイトFe_2O_3、鉱物マグネタイトFe_3O_4を選びこれらに対するNp(V)の分配挙動を粒度、pH等を変化させて調べた。また各酸化物、水酸化物およびそれらの熱処理試料のX線回折、表面積測定、熱分析、酸塩基滴定等を行い、分配との関連を調べた。この結果、Np(V)の分配は鉄鉱物の表面状態により大きく変化するが、溶液中で活性となって作用している表面は、上記諸キャラクタリゼ-ションの結果と一義的に関連づけることは出来ず、定量的評価は困難であることが明かとなった。
(2)有機物に対しては、Np(V)の種々カルボン酸との錯生成定数を、溶媒抽出法により求めた。この際錯生成定数決定手法としての溶媒抽出法の信頼性について十分な検討を行った。
対象としたカルボン酸は、脂肪族のαおよびβヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸、芳香族のヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、ピリジンカルボン酸、フランカルボン酸などで、これらの立体的構造、配位子の塩基度と錯体の安定度の関連性について知見を得た。
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