写真、グラフ、描画などの静止画の素材データを約900枚収集し、ハードディスクに蓄積した(約400MB)。このうち、写真データベースなどは中学校美術科等の授業において使用された。ただし動画と音に関してはデータ圧縮などの技術的問題もあり、今後の課題とした。 画像データの検索に関しては、ハイパーカードを用いてキーワード検索機能を持つデータベースを開発した。このデータベースと教材作成用のスタックとを同時に起動して、画像を含む素材データを検索しながら教材のオーサリングを行うことができるようにした。 ハイパーカードに動的リンク機能を付加し、教育的機能を強化した。すなわち動的リンク機能を用いて、オーサリングにおいてカードの持つ属性やカード間の関係(時間、部分全体、上位・下位概念など)を扱うことのできるツールを開発した。これによって子どもが教材の意味関係に基づいて探索をより柔軟に行うことができ、しかも教師にとっても、ボタンやメニューによるリンク作成が不要になるなど、教材作成(オーサリング)が容易になる。 小学校社会科「ごみと環境」、中学校グローバル教育用の「アルミニウムのリサイクル」、中学校社会科歴史等のハイパーメディア教材を開発した。とくに小学校社会科「ごみと環境」では、メディアミックスとしてのハイパーカード教材の利用法を提案し、授業実践によってその効果を確かめた。
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