研究概要 |
本研究は、今日国際化時代にあって、近い将来多民族社会の到来が予想される我が国において大きな課題となる多文化教育・多民族教育(Multicultural/MultiethnicEducation)、特に社会科におけるその意義と実践可能性を考える基礎的研究である。本研究では、すでに多民族国家を経験している欧米において研究が進められている多文化教育を思考モデルとして、これからの国際化時代の日本の社会科のあり方を考える視点を提出することを目標に研究を進めてきている。 多文化教育に関する研究は、我が国においては着子されたばかりで,本的研究や実践すら紹介されていないのが現実である。そこで今年度は、後続する研究に供するためにも、多文化教育に関する基本文献・教材及び国内における先行研究を検索・収集し、それらのデ-タ-ベ-スを作成することで中心に研究を行ってきた。具体的には、アメリカ合衆国、イギリス、カナダ、オ-ストラリア、旧西ドイツを中心に、国会図書館、国立教育研究所図書館,及びその他いくつかの国立大学図書館において,集中的に多文化教育に関する文献検索を行った。そして現在は、購入を認められたパソコンを利用して、検索しん文献のデ-タ・ベ-ス氏を行っている。 科学研究費補助金の交付決定が、平成3年11月末であったため、検索した文献の十分な分析・検討は、来年度の課題であるが、本年度の研究の分部的成果を裏の「研究発表」欄に載せた論文において発表した。
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