研究分担者 |
中間 美砂子 広島大学, 学校教育学部, 教授 (60137312)
湯川 聰子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10078818)
星野 久 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30069760)
廣瀬 月江 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30132963)
太田 昌子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10032616)
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研究概要 |
第一に教育内容について,われわれが主に検討した領域は「家族と家庭生活」「家庭経済と消費」および「住生活の設計と住居の管理」である。全体としてこれらの領域について家庭科教員は,男女生徒の間の学力差が被服,食物,保育の領域に比べて小さいと認識している。各領域別に教員が重視したいと考えている教育内容についてみると.「家族と家庭生活」の領域では,高齢者の世話と介護,家族の機能や人間関係である。「家庭経済と消費」の領域では、クレジット.生活廃棄物と資源環境問題,税金と社会保障であり,これは生徒自身の意向と一致する。生徒に比べて教員の重視度が高い教育内容として,現代の消費生活の特徴,消費者の権利と責任,消費者運動の役割,消費者保護行政の役割としくみがある。逆に,教員に比べて相対的に生徒の重視度が高い教育内容として、税金,年金,貯蓄の基礎知識がある。「住生活の設計と住居の管理」の領域について教員が重視したいと考えている教育内容は,高齢者・子供・身障者に配慮した住宅計画および高齢者に配慮した地域環境と施設であり,これは生徒自身の意向と一致する。生徒に比べて教員が重視している教育内容として,住宅費,集合住宅や高層住宅に関する知識がある。逆に,教員に比べて相対的に生徒の重視度が高い教育内容として実習,インテリアがある。 第2に指導方法についてみると,われわれが検討した3領域に関しては,全体として,男女共学に対応した指導方法の工夫,教材開発に対する教員の意欲は高い。しかし,他方で,生徒の関心が低く,実践的学習が困難だという理由から指導は容易ではないだろうと考えられている。 そこで,「家族の機能と人間関係」について,生徒の学習意欲を高めるための授業を考案設計し実施した。また,高齢者の生活と福祉の指導のためビデオ教材を開発し利用化をめざしている。
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