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1991 年度 実績報告書

高分解能電子顕微鏡を用いた回折コントラス法による微小点欠陥集合体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03805057
研究機関北海道大学

研究代表者

義家 敏正  北海道大学, 工学部, 助教授 (20124844)

キーワード高分解能回折コントラスト像 / 微小点欠陥集合体 / 積層欠陥四面体 / 構造像
研究概要

1. 本年度は以下の4項目を行った。
(1)金、銅およびニッケルなどの金属を用いた電子顕微鏡用試料を、特に表面状態に充分注意して作製。
(2)超高圧電子顕微鏡、加速器および原子炉を用いて種々の微小点欠陥集合体を試料に導入。
(3)明確に決められた諸条件下で高分解能電子顕微鏡を用いて、弱ビ-ム法により微小点欠陥集合体を観察し計算像と対応させるためのデ-タの蓄積。
(4)マルチスライス法による電顕弱ビ-ム像のシミュレ-ションプログラムの開発。
試料作製である項目(1)、(2)についてはほぼ、満足のいくものが作製できた。項目(3)については、まだ完全ではないが一応プレリミナリ-な結果は得られた。項目(4)については最近始めたところであるが、今後5カ月以内に完成する予定である。
2. 新たに得られた知見は次の通りである。いくつかの微小点欠陥集合体の高分解能電子顕微鏡を用いた回折コントラスト像の観察を行った。格子間原子型転位ル-プの場合、最小のイメ-ジとしては1nm以下のものが得られた。また微小なル-プと積層欠陥四面体の判別する方法として、g=220反射を用いるとイメ-ジとして、2nm以下のものでも判別できる事が明らかになった。
積層欠陥四面体はイメ-ジとして金の場合で0.6nmのものまで観察できた。これはもしイメ-ジが実際のサイズを示しているならば3個の原子空孔作られた最小の積層欠陥四面体である。その構造像も同時に観察したので、何れも来年度のマルチスライス法を用いた弱ビ-ム像あるいは構造像の計算結果と対比して、実際の構造を判定する予定である。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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