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1992 年度 実績報告書

酵素反応による効率的な不斉導入法の開発とその利用

研究課題

研究課題/領域番号 03805075
研究機関静岡大学

研究代表者

高部 圀彦  静岡大学, 工学部, 助教授 (30022239)

キーワードケモエンザイマティックプロセス / パン酵母 / 不斉還元 / リパーゼ / エステル交換反応 / α-トコフェロール / バリアビリン / 自己調節因子
研究概要

1、 放線菌の抗生物質産生制御因子の不斉合成
2位にアルキルアミド基を有する1、3-ジオール類のリパーゼによる不斉エステル交換反応では、アミド基の種類により生成するモノエステルの絶対配置が逆転することが明かとなった。すなわち、2置換アミドの場合には(S)一体が、1置換アミドノの場合には(R)一体が得られるという、これまで報告されていなかった新しい現象が見いだされた。このように、置換基を少し変えるだけで絶対配置の制御が可能と鳴った。さらに、これより(R)-ベンジロキシメチルブタノリドを合成し、このエノラートアニオンのアルキル化反応を利用して反応を利用して放線菌の抗生物質産生制御因子であるVirgiae Butanolide Cの不斉合成が達成された。
2、 パン酵母の不斉還元を利用したキラルラクトンの合成
3位にアルキル置換基を有するα、β-不飽和ブテノリド類のパン酵母還元を行ない、極めて高い光学純度を有するキラルなブタノリド類が合成された。3位にフェニルチオメチル基を有する場合は、99%eeの光学純度の(R)-3-フェニルチオメチルブタノリドが得られ、これよりテルペノイド合成のための有用なキラルC5ビルディングブロックである2-メチル-4-フェニルチオ-1-ブタノールが極めて高い光学純度で合成された。また、3位にベンジロキシメチル基を有する場合のパン酵母還元では、光学純度95%eeで、相当する(S)-3-ベンジロキシメチルブタノリドが得られ、このアルキル化反応を利用して放線菌の抗生物質生産制御因子であるFactor-1の合成が達成された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 高部 圀彦: "Asymmetric Reduction of 3-Hydroxymethylbutenolide Derivatives by Bakers' Yeast:A New Approach to the Synthesis of Factor-1" Tetrahedron: Asymmetry. 3. 1385-1386 (1992)

  • [文献書誌] 高部 圀彦: "Bakers' Yeast Reduction of 3-Phenylthiomethy1-2-butenolide and Its Derivatives: Synthesis of Versatile Chiral C5-Building Blocks for Terpenoids Synthesis" Tetrahedron: Asymmetry. 3. 1399-1400 (1992)

  • [文献書誌] 高部 圀彦: "Chemoenzymatic Synthesis of Optically Active Tocopherol Side Chain" Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters. 2. (1993)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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