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1991 年度 実績報告書

ミクロゲルを要素とする新規ポリマ-アロイの構築に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03805081
研究機関東京工業大学

研究代表者

福冨 兀  東京工業大学, 工学部, 教授 (40016407)

キーワード高分子電解質 / 橋かけ / ミクロゲル / 二成分混合系 / 粒子配列 / 面心立方配列 / 粒子空隙
研究概要

1.高分子ミクロゲルの合成方法について
高分子電解質の橋かけによってミクロゲルが合成できることを発見し,通常はマクロゲル化する濃度において,ポリ(4ービニルピリジン),ポリ(ビニルベンゼンスルホン酸)他を成分とするミクロゲルを合成することに成功した。マクロゲルが生成しない原因は,橋かけ体間の荷電による斥力に起因すると仮定し,生成するミクロゲルの粒径分布が非常に狹くなる事実を合理的に説明した。
2.均一なミクロゲルの配列について
同一の試料について,走査型電子顕微鏡写眞を角度をかえて撮影し,この写眞から各粒子の座標を算出し,さらに最隣接三粒子のなす角度を決定する方法を案出した。この方法を用いて,スチレン,4ービニルピリジン,メチルメタクリレ-トを主成分とするミクロゲル粒子がどのような配列をしているか決定した。その結果,粒子は面心立方の配列構造をとり,コロイド溶液において認められる体心立方構造は見出されないとの結論に達した。
さらにミクロゲル配列体の粒子間の橋かけ反応について検討し,これらの粒子間の空隙を残したまま,あるいは閉塞させて橋かけする条件を見出した。
3.ミクロゲル二成分系の粒子配列について
二つの成分が相分離しないための混合条件を調べ,さらに均一に混合した系については各々の粒子種がどのように配列しているか検討した結果,混合の均一性には粒子表面の特性が最も強く影響すること,成分の異なる粒子の混合系においてすら各粒子はある程度規則的な配列をしていて,完全にはランダムな配列をしていないなど,重要な結果を得た。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] G.H.Ma T.Fukutomi: "Studies on the Preparation and Characterization of Poly(4ーVinylpyridine)Microgel.I. Preparation with Polymer Emilsifier" J.Appl.Polym.Sei.,. 43. 1451-1457 (1991)

  • [文献書誌] T.Fukutomi Y.Imori 他: "The Syntvesis of Microgels Cowposed of Polyelectorolites." J.Appl.Polym.Sei.,. 44. 737-741 (1992)

  • [文献書誌] G.H.Ma T.Fukutomi: "Preparation and Cheuvical Fixation of Poly(4ーVinyepyridiue)Microgel Film with Ordered Structare" Macromolecules. (1992)

  • [文献書誌] 福冨 兀,馬光 輝: "ミクロゲルの規則配列構造" 高分子. 41(3). (1992)

  • [文献書誌] 福冨 兀: "新しいポリマ-アロイ調製法による表面修飾" 日本ゴム協会誌. (1992)

  • [文献書誌] 福冨 兀: "高分子の橋かけ反応" 高分子加工. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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