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1991 年度 実績報告書

圧力誘起結晶化法による生体関連高分子の結晶化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03805087
研究機関東北大学

研究代表者

横山 千昭  東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (50150256)

研究分担者 大竹 勝人  東北大学, 反応化学研究所, 助手 (20203812)
キーワード圧力誘起結晶化 / タンパク質 / アミノ酸 / 生体関連高分子
研究概要

タンパク質や酵素などの生体関連の高分子のXー線回折による構造決定においては、これらの高分子の純粋な結晶を得る必要がある。一般に、生体関連高分子を結晶化させる方法としては、温度や電解質濃度を変化させる透析法や晶析法が用いられている。しかし、これらの方法でも、水溶性高分子の場合には純粋な結晶を得ることは非常に難しい。ところで、高圧力下では、高分子溶液が相分離を起こしたり、高分子がゲル化したりすることが知られている。そこで、本研究では圧力をパラメ-タとし、加圧による高分子の水和状態をコントロ-ル可能な圧力誘起結晶化法を提案する。はじめに、高圧力下での結晶化の状態を直接観察できる顕微鏡付きの結晶観察装置を製作した。また、観察結果を、温度および圧力の値とともに記録可能となるように、ディジタル入力装置付きのビデオシステムを測定部に取り付けた。測定に先立って、カルバゾ-ルをピリジンに溶解させた試料を用いて、高圧力下でのカルバゾ-ルの結晶成長の観測を行った。これにより、溶液中からの目的物質の結晶化を正確に観測可能であることがわかった。次に、生体関連高分子の構成基本単位であるアミノ酸をモデル化合物とし、アミノ酸水溶液を加圧することによりアミノ酸を結晶化させることに成功した。一般に親水性のアミノ酸では結晶化させても水との分離が困難なシャ-ベット状の物質が得られるが、圧力誘起結晶化法では含水量の小さな固体状のアミノ酸が生成することが判明した。これらの結果をふまえて、タンパク質の一種であるアルブミンを用いた結晶化実験を行った。加圧により、かなり弾性のある結晶化したアルブミンを得ることができた。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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