研究課題/領域番号 |
03806035
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長南 史男 北海道大学, 農学部, 助教授 (00113697)
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研究分担者 |
丸山 明 酪農学園大学, 教養部, 講師 (60173960)
廣政 幸生 北海道大学, 農学部, 助手 (00173295)
黒河 功 北海道大学, 農学部, 助教授 (90125310)
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キーワード | 酪農 / 生産構造 / 動学的予測 / 人工知能言語 / エキスパートシステム / マルコフ推移確率 / 規模の経済性 / 技術革新 |
研究概要 |
本年度は、地域の指導者の経験、判断方法などの知識を地域の経済予測に生かすエキスパートシステムのうち、定性推論の適用範囲とその導入可能性を検討した。また、旧来からあるデマテル法による専門家の知識の整理法の有効性を検討した。具体的には、まず第1に酪農生産の規模構造予測を例として、マルコフ推移確率による規模構造予測におけるエキスパートシステムの導入可能性を検討し、推移行列の生成に際してその地域の指導者の経験、知識を組み込み、予測した。次に酪農専業地帯のシステムダイナミックスモデルにデマテル法により地域の問題の構造を組み込み、地域レベルの政策意思決定をシミュレーションにより支援する方法を検討し、その有効性を明らかにした。 酪農生産構造の実証分析では、昨年度に引き続き、農水省生産費調査データによる規模の経済性の年次推移、酪農の技術体系の評価など、現時点の北海道における酪農生産構造の変革要因について考察した。近年、規模の経済性は統計的に有意に、かつその効果が大きくなってきているが、個別経営間の差異が大きくなってくること、家族労働時間の制約が規模の経済性を発揮する際に障害となることが明らかになった。ニューヨーク州の酪農経営データとの比較分析によれば、60頭以上120頭以下の規模では、規模を制約する家族労働人数の制限をどのように解決していくかが大きな課題であることが明らかになった。なお、こうした実証的な知識もまた、エキスパートシステムに組み込まれるべきものである。
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