研究概要 |
光学的特性値(透過率,分光比)から玄米を5つの品質区分(整粒,未熟粒,被害粒,死米,着色粒)に分類・判定する汎用的なニューロプロセッサの開発の端緒として,昨年度実施したBPネットワークによる玄米の外観品質判定シミュレーションに引続き,作柄や品種(多品種混合,コシヒカリ,きらら397,ミネニシキなど)による判定への影響を検証する同シミュレーションを行った結果,中間ユニット数を各品質区分に対応する出力ユニット数以上に設定することや1万ないし2万回以上の学習をネットワークに課すことにより,80〜90%程度の平均正答率が得られ,従来より熟練した農産物検査官の目視により行われている玄米の外観形質評価に近い判定を行い得る可能性を再確認した。 また,市販の玄米品質判定機(RS-1000)の判定精度の向上を目的として,そのワンボードマイコン上に塔載を予定しているニューロプロセッサのメインプログラムであるBPネットワークプログラムをC言語により開発する一方,アッセンブラにより機械語に変換する準備を進めた。さらに,ROMライターによるチップへの書き込み準備を行った。
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