研究課題/領域番号 |
03807032
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
外間 登美子 琉球大学, 医学部, 助教授 (60045242)
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研究分担者 |
山本 茂 琉球大学, 医学部, 教授 (70093896)
宮城 万里子 琉球大学, 医学部, 助手 (00219742)
山口 朝子 琉球大学, 医学部, 助手 (50239878)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1992
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キーワード | 鉄欠亡性貧血 / 母乳栄養児 / 血清フェリチン / 離乳 / 呼吸器感染症 / 栄養指導 |
研究概要 |
沖縄県における離乳期貧血の発症頻度は10-20%であり、各栄養群における発症頻度は母乳栄養児20%、混合栄養児11%、人工栄養児10%となっており、母乳栄養児で最も高率に発症していた。健康児を調査対象として求めたヘモグロビン(g/dl)の平均値±標準偏差は4か月児で母乳栄養児12.0±1.0、混合栄養児12.0±0.9、人工栄養児12.1±0.9と差はみられなかった。10か月児では母乳栄養児11.7±1.1、混合栄養児12.2±1.0、人工栄養児12.3±0.9と、母乳栄養児で最も低くなっていた。血清フェリチン値(ng/ml)の平均値(±標準偏差範囲)は4-5か月児では栄養法別による差はみられなかった。9-10か月児では、母乳栄養児26.4(16.1〜43.4)、混合栄養児51.9(31.7〜85.0)、人工栄養児69.4(43.4〜129.8)であり、母乳栄養児で最も低値を示していた。 次にヘモグロビン値と4か月児の呼吸器感染症の発生頻度の関係についてみると、ヘモグロビン濃度の低い乳児、特に11.0g/dl以下で感染症の発生頻度が高くなっていた。 栄養調査の結果は、大部分の乳児が4〜5か月に離乳食を開始しているが、栄養素のうち鉄の充足率が特に母乳栄養児で低くなっており、その差は母乳と人工乳の鉄含有量の差によるものと推測された。 以上の結果と母乳栄養を推進する立場から、離乳の基本案に準じた栄養指導を充実させることが必要でと考えられる。
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