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1991 年度 実績報告書

強皮症患者の自己抗体が認識する核蛋白抗原の同定とそれに対するT細胞応答性

研究課題

研究課題/領域番号 03807039
研究機関京都大学

研究代表者

熊谷 俊一  京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00153346)

キーワード強皮症 / 自己反応性T細胞 / 自己抗体産生機構 / 抗トポイソメラ-ゼI抗体 / T細胞クロ-ン
研究概要

強皮症患者においては抗トポイソメラ-ゼI(TopoーI)抗体などのB細胞系の異常とCD4T細胞異常活性化などのT細胞系の異常が存在する。このT細胞の活性化の原因を知ることが強皮症の病因解明にとって最も重要と考え、本研究ではその解明を目的に、以下の点を明らかにした。
1)強皮症患者36例について、リコンビナント核抗原を用いて抗核抗体を検策したところ、15例が抗TopoーI抗体陽性で7例が抗セントロメア抗体陽性であった。
2)マウスやネコのレトロウイルスと分子相同性を有するTopoーI抗原の部分ペプチド(アミノ酸22個の)を合成し、この合成ペプチドに対する強皮症患者T細胞の反応性を調べた。抗TopoーI抗体陽性患者8例中4例でこのペプチドに対する増殖反応を認めたが、抗体陰性患者や正常人では有意の反応はみられなかった。
現在、抗TopoーI抗体陽性強皮症患者血清を用いてHela細胞から精製したTopoーI抗原に対する患者リンパ球の応答性を検索している。また、強皮症患者よりこの合成ペプチドや精製TopoーI特異な自己反応性T細胞クロ-ンの樹立を行なっている。このT細胞クロ-ンが抗TopoーI抗体などの自己抗体産生補助能や線維化亢進作用などを有するかどうか検討中である。今後、HLAクラスII抗原遺伝子導入線維芽細胞などを用いて強皮症患者T細胞が認識する自己抗原の同定とその病因的役割の解明を行なう予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Masahiko Sugita: "Functionally different DRーand DQーspecific autoreactine T cells are activated in autologous mixed bynphocyte reactions" Jpn.J.Rhumat.3. 247-253 (1991)

  • [文献書誌] Masahiko Sugita: "Demonstration of the activation of autoreactine T cells." Internat.Immunol. 4. 119-124 (1991)

  • [文献書誌] Masaya Okamoto: "A transgenic model of autoimmune hemolytir anemia." J.Exp.Med. 175. 71-79 (1992)

  • [文献書誌] Masao Murakami: "Antigenーinduced apoptotic death of Lyー1 B cells that are responsible for autoimmune disease in transgenic mice." Nature.

  • [文献書誌] Masao Murakami: "Induction of IgG antiーDNA antilody from peripheral B cells of patients with systemic lupus erythematosus by autoreactine T cell clones"

  • [文献書誌] 熊谷 俊一: "自己反応性T細胞ーその特質と疾病へのかかわりー" 日本臨床免疫学会会誌. 14. 504-507 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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