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1992 年度 実績報告書

発癌遺伝子RASの点突然変異を利用した肝・胆・膵癌のDNA診断

研究課題

研究課題/領域番号 03807041
研究機関千葉大学

研究代表者

伊藤 よしみ  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (70159929)

研究分担者 多田 稔  千葉大学, 医学部附属病院, 医員
キーワードRas遺伝子 / 点突然変異 / PCR法 / 肝細胞癌 / 胆管癌 / 胆のう癌 / 膵癌
研究概要

近年の研究により発癌遺伝子の中でもRas遺伝子が最も高頻度にヒトの癌に関っていることが明らかにされた。すなわち,全長3000から35000個の塩基よりなるRas遺伝子,そのなかの僅か一つの塩基が変異すること(One Point Mukation)がいわゆる“癌遺伝子の活性化"と呼ばれる現象の基本的な変化であり,癌発生に重要な役割を演じていることが示された。この遺伝子の微細な変化を提えることが出来ればそれは癌細胞の診断に利用できると考え,本研究ではPCR(Polymerase Chain Reaction)法という手法により,癌細胞中に存在するRas遺伝子の点突然変異という遺伝子の変化を検索し,肝・胆・膵癌のDNA診断の臨床的応用を目的とした。1.遺伝子突然変異検索の為のPCR法の確立:N-Ras,H-Ras及びK-Rasの2ドン12,13或は61番目についてのOne Point Mirtationの検索をする為に,検体からDNAを抽出し,二つのPrimer(合成DNAで20前後の塩基よりない,目標とする遺伝子にDNAの相補性により特異的に結合する)を用い,PCR法にて予想される発癌遺伝子の変異の部位を検索する方法を確立した。又,PCR法を行なう反応系および必要機器を作製した。2,肝細胞癌,肝内胆管癌,胆のう癌,総胆管癌および膵癌における,N-Ras,H-Ras,K-Rasの2ドン12,13,61の点突然変異の頻度をPCR法と直接塩基決造法により検索した。又この癌症例は検体として手術標本,生模及び超音波下狙撃生検での検体採取されたものも含まれ,微量の検体であっても検索し得た。肝細胞癌では変異の頻度は非常に少く,膵癌では,ほとんどの例で変異が認められた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Minoru Tada: "Analysis of ras gene mutations in human hepatic tumors by polymerase chain reaction and direct sequencing" Cancer Research. 50. 1121-1124 (1990)

  • [文献書誌] Minoru Tada: "Analysis of ras gene mutations in biliary and panceatic tumors by polymerase chain reaction and direct sequencing" Cancer. 66. 930-935 (1990)

  • [文献書誌] Minoru Tada: "Ras gene mutations in intraductual papillary neoplasms of the pancreas" Cancer. 67. 634-637 (1991)

  • [文献書誌] Minoru Tada: "Clinical application of ras gene mutation for diagnosis of pancreatic adenocarcinoma" Gastroenterology. 100. 233-238 (1991)

  • [文献書誌] Miniru Tada: "High incidence of ras gene mutation in intra-hepatic cholangiocarcinoma" Cancer. 69. 1115-1118 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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