1.アテロコラーゲンスポンジを用いた膀胱再建術の実験的検討:体重2kgの日本白色兎12羽を用いて、自己粘膜組み込み人工尿路の実験的検討を行った。まず膀胱頂部より採取した組織を粘膜と筋層に分けて細切し、それぞれを酵素処理してから別々にDMEM培地で培養した。3-5代の継代培養後自家細胞をglutar alde処理atelocollagensponge sheetに播種し、1-2週間培養後、このsponge sheetを用いて膀胱再建術を行った。対照として、非細胞播種群にもsponge sheetを用いて膀胱再建術を行った。両群間でcollagen sponge sheetの生着率に差はなかった。組織学的にも差はなかった。 2.Atelocollagen-coated polyglycolic acid sheetを用いた兎膀胱再建術の実験的検討:体重約2kgの日本白色兎14羽を用いて、実験的膀胱壁補墳術をを行った。使用した人工材料は生体吸収材料であるpolyglycolic acid(PGA)不織布の表面にsponge化したatelocollagenを重層させたもの(C-PGA)ある。膀胱再建術の前に、第1群は自己血によるpreclottingを行い、第2群はI型collagenをC-PGA表面に塗布しincubateした。術後2-12週で屠殺し肉眼的・組織学的に観察すると、約7週間から筋層再生を認め、第1群は第2群と比較して、組織再生が良好であった。
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