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1993 年度 実績報告書

圧迫側歯根膜に出現する単核細胞および多核巨細胞の酵素組織学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03807125
研究機関鶴見大学

研究代表者

平下 斐雄  鶴見大学, 歯学部, 助教授 (70089457)

研究分担者 甲斐 哲也  鶴見大学, 歯学部, 助手 (80169375)
戒田 清和  鶴見大学, 歯学部, 講師 (50139606)
キーワードマクロファージ / 単球 / 破骨細胞 / 前破骨細胞 / オステオカルシン / 骨芽細胞 / 非特異的エステラーゼ / 酒石酸耐性酸性ホスファターゼ
研究概要

実験的にラットの歯を移動した際、圧迫側歯根膜の変性組織周囲に出現する多核巨細胞は、形態的および酵素組織学的に破骨細胞と類似しており、破骨細胞の機能変化をおこしたものと考えられた。そこで、破骨細胞の起源とされる造血系幹細胞(stem cell)の分化過程に多大な影響を及ぼすと思われる単核細胞である単球、マクロファージの出現頻度を検索したところ、全歯根膜細胞の2.25〜8.23%(対照群は4.07%)であった。この出現は破骨細胞がマクロファージの癒合によるという過去の論文のデータをほとんど否定するものであった(核の数の上から判断)。さらに、骨髄および洞様構造部また歯根膜に交通するbone channelにおいて既に前破骨細胞および破骨細胞の存在を確認し得た事実から推測すると、単核の前破骨細胞の癒合によって破骨細胞の形成が行われるのではないかと思われる。一方、好中球、肥満細胞の出現数も極めて少なく、前破骨細胞および破骨細胞との直接的関連がないことが推測された。現在、破骨細胞の出現と密接に関与する骨芽細胞(オステオカルシンの分泌)と、オステオカルシンを含むbone matrixの吸収に関与する破骨細胞との共役現象(coupling)を、オステオカルシンの血清レベルでの全身的影響とさらにオステオカルシンの組織への局在について免疫組織学的に既に検討中であり、骨代謝機構の解明に今後大いにその成果が期待できるものと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 平下斐雄: "変性組織と巨細胞-歯の移動時の圧迫歯根膜-" 歯界展望. 76. 399-412 (1990)

  • [文献書誌] 甲斐哲也: "圧迫側歯根膜に出現するマクロファージと破骨細胞に関する酵素組織化学的研究" 日本矯正歯科学会雑誌. 50. 424-440 (1991)

  • [文献書誌] 平下斐雄: "骨系細胞の形態的特徴-in vivoによる-" 日本矯正歯科学会雑誌特別号. 51. 153-159 (1992)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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