研究概要 |
クズ(Duer aria lobata)培養細胞を材料として、これにエリシタ-を処理しイソフラボン生合成系を活性化しCHS遺伝子を発現させcDNAを得て、これからゲノムDNAライブラリ-を検索レクロ-ン解析を行なった所独立と思わ激われる3種の遺伝子が得られ、中でキクロ-ン1,14と名付けた2種はいずれもエリシタ-で誘導される可能性が高い結果が得られた。 現在までの所花弁の色素即ち5ヒドロキシ型カルコンから誘導されると考えられるアントシアン系色素生合成にかかわるカルコン合成酵素をコ-ドしていると考えられる遺伝子領域は得られていない。内生エリレタ-もしくはイ-スト抽出物を用いた際も、これまではイソフラボン生合成活性の上昇が見られると同時に細胞の死滅が生じないとされて来た所からプロトプラストの生成を試みたが、種々のセルラ-ゼ、マセロザイムを用い、また種々の細胞膜安定剤も生理的に健常なプロトプラストの生成に致らなかった。即ちプロトプラスト化によって遺伝子の読み出しが、即ちエリシタ-様作用が、生じるらしく、パセリにおけるカルコン合成遺伝子活性化解明にフットプリント法を用いたように都合の良い対照が得られないことが分った。 またダイズ由来のレダクタ-ゼのシ-クエンスを調べ、これをPCR法によって得てクズのゲノムDNAにおける一連の生合成遺伝子のクラスタ-の可能性について検討中である。
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