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1991 年度 実績報告書

グルタチオン枯渇後の酸化的ストレスに伴う肝特異的酵素誘導とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 03807148
研究機関昭和大学

研究代表者

吉田 武美  昭和大学, 薬学部, 助教授 (20138415)

研究分担者 小黒 多希子  昭和大学, 薬学部, 助手 (10185572)
キーワードグルタチオン枯渇 / 酸化的ストレス / 酵素誘導 / ヘムオキシゲナ-ゼ / チトクロムPー450 / 肝臓
研究概要

従来の知見に加え,数種の市販医薬品が肝グルタチオンを低下させ,へムオキシゲナ-ゼを誘導し,かつチトクロムPー450を減少させることを明らかにした。特に免疫抑制剤のアザチオプリの作用は顕著で,投与1時間後に肝グルタチオンを対照の30%程度に低下させ,12時間後にへムオキシゲナ-ゼを約8倍に誘導した。キサンチンオキシダ-ゼ阻害剤のアロプリノ-ル前投与により,アザチオプリンのグルタチオン低下作用には影響しないもののヘムオキシゲナ-ゼ誘導作用が顕著に阻害された。しかし,トコフェロ-ル前投与では,何ら影響が認められなかった。トコフェ-ロルは,他のグルタチオン低下剤の酵素誘導作用にも影響しなかった。グルタチオン低下剤によるヘムオキシゲナ-ゼ誘導作用等については,種差や性差は認められず,一般的現象であることが示唆された。尚,グルタチオン枯渇時の細胞内プ-ルの変動については,その枯渇が主として細胞質プ-ルによることが明らかとなった。
さらに,チトクロムPー450誘導剤のスチルベンオキシドのトランスとシス両立体異性体は,いずれも投与初期にグルタチオンを枯渇させ,ヘムオキシゲナ-ゼを誘導することを明確にした。両異性体のヘムオキシゲナ-ゼ誘導作用は,用量依存的であり,高用量ではそれらの有するチトクロムPー450誘導作用に拮抗することが判明した。一化合物が用量に応じて新たな作用を発現し,それに伴いその本来の作用に拮抗するという興味深い結果が得られた。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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