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1992 年度 実績報告書

フェニルプロパノイド生合成系遺伝子の発現を調節する未知可動遺伝因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 03807150
研究機関東京理科大学

研究代表者

飯田 滋  東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (30012777)

キーワード高等植物 / アサガオ / マルバアサガオ / 可動遺伝因子 / トランスポゾン / フェニルプロパノイド生合成 / アントシアニン色素生合成 / 絞り花
研究概要

高等植物において、フェニルアラニンを出発物質とするフェニルプロパノイド生合成系は、アントシアニン類などの色素、フィトアレキシンなどの植物病原体に対する防御物質など多数の生理活性物質の生合成系路であり、この経路の産生物質は、植物由来の医薬品としても古くから注目されている。一方、可動遺伝因子は転移、挿入、欠失、逆位など種々のDNA再編成を引き起こし、遺伝子の発現を調節し得る遺伝因子の総称である。本研究では有用生理活性物質の生合成系遺伝子の調節のパラダイムとしてアントシアニン系色素の生合成系遺伝子の発現を調節する可動遺伝因子に注目し、アサガオ、マルバアサガオやサツキなどの各種絞り花の品種より、新しい可動遺伝因子を探索し、その構造解析を行わんとするものである。(1)絞りアサガオの一系統の色素生合成系遺伝子の一つDFR遺伝子中にトウモロコシの転移因子Spm類縁の新しい転移因子が存在することを見いだし、その末端領域の塩基配列の決定を行い、構造と機能の関係を検討した。(2)絞り花のマルバアサガオのゲノムDNAを種々のアントシアニン系色素生合成系遺伝子のcDNAなどをプローブとして構造解析を行ったところ、ジオキシゲナーゼと考えられる遺伝子内にDNA再編成が起こっていると考えられる結果を得たので、その構造の詳細をクローン化して検討中である。(3)野外で育成しているサツキ、ツツジなどの新芽や若葉より高分子DNAを収率よく得る技術を確立したので、種々のアントシアニン系色素生合成系遺伝子のcDNAをプローブとして、絞り花ツツジでDNA再編成が起こっているか否かを検討中である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] H. Sandmeier: "DNA inversion regions Min of plasmid p15B and Cin of bacteriophage P1: Evolution of bacteriophage tail fiber genes." J. Bacteriol.174. 3936-3944 (1992)

  • [文献書誌] S. Iida: "Expression of a downstream gene from a bicistronic transcription unit in transgenic tobacco plants." Gene. 119. 199-205 (1992)

  • [文献書誌] 飯田 滋: "植物の転移因子とトランスポゾンタギング" 蛋白質 核酸 酵素. 37. 695-709 (1992)

  • [文献書誌] 杉田 耕一: "転移因子を利用した高等植物の染色体操作" 日本農芸化学会誌. (1993)

  • [文献書誌] K. Shimamoto: "Trans-activation and stable integration of the maize transposable element Ds cotransfected with the Ac transposase gene in transgenic rice plants." Mol. Gen. Genet. ( Im press ). (1993)

  • [文献書誌] 飯田 滋: "高等植物における未知トランスポゾンの探索と既知トランスポゾンの異種植物への導入" 薬学研究の進歩. (1993)

  • [文献書誌] 飯田 滋(分担執筆): "開花・結実の分子機構" 秀潤社, 290 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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