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1991 年度 実績報告書

血管壁レニンーアンジオテンシン系に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03807153
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

岡村 富夫  滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (70152337)

研究分担者 安屋敷 和秀  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (10167968)
キーワードレニン / アンジオテンシン / アンジオテンシン変換酵素 / レニン抗体 / 免疫組織化学 / 血管壁 / 腎摘ラット
研究概要

平成3年度は、1.腎摘ラットにおける血漿および血管におけるレニン-アンジオテンシン系の各コンポ-ネントの経時変化、2.同ラットの血管壁におけるレニンの存在を免疫組織化学的に検討し、以下の成績を得た。
1.6週齢のウィスタ-系ラットを用い、両腎摘出術を施行し、12時間、24時間および48時間後の血漿レニン活性、血漿アンジオテンシン変換酵素活性および大動脈、腸間膜動脈、ならびに肺組織のレニン活性(抗レニン抗体で抑制されるアンジオテンシンI生成活性)を測定した。血漿アンジオテンシン変換酵素活性は腎摘による影響を受けなかったが、血漿レニン活性は腎摘12時間後に激減した。しかし、血管組織のレニン活性は低下傾向を示したが、血漿レニン活性ほどの変化ではなく、腎摘48時間後でも測定可能であり、蛋白当りの比活性は血管組織の方が 血漿よりも高値であった。従って、血管組織中のレニン活性はサンプル作成中に混入した血液由来のものではなく、血管壁に存在していたものと考えられる。
2.腎摘後48時間経過したラットを潅流固定後、摘出した胸部大動脈より切片を作成し、抗レニン抗体を用いて免疫組織化学的にレニンの存在を検索した。腎蔵の傍糸球体細胞が染色された条件と同じ条件下で大動脈の内膜にレニン陽性染色が観察された。
腎摘によるレニンーアンジオテンシン系の各コンポ-ネントの経時変化は組織レニン-アレジオテンシン系を論ずる上で必須のデ-タと考えられる。特に血漿と血管壁レニン活性の成績より、血菅壁独自のレニンの存在が生化学的に示唆され、さらに血漿レニン活性が最小となった時期の血管壁内膜にレニンの存在を免疫組織化学的にも観察することが出来たことは、血管壁レニンの存在を支持する有力な成績と考えられる。

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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