研究課題/領域番号 |
03807164
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
西田 淳二 自治医科大学, 医学部, 助教授 (80228189)
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研究分担者 |
田中 智之 自治医科大学, 医学部, 助手 (50227154)
堺 隆一 自治医科大学, 医学部, 助手 (40215603)
平井 久丸 東京大学, 医学部, 講師 (90181130)
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キーワード | 血球分化 / ets癌遺伝子 / 転写因子 |
研究概要 |
1.血球分化とets癌遺伝子との関連 前年度にひきつづき血液系細胞株を分化誘導させた際に発現の変化するetsファミリー遺伝子の有無をノーザンブロッティングで検討した。単球マクロファージ系への分化誘導により転写因子PU.1の発現増加が観察されたが、それ以外のetsファミリーについては特徴的な変化は認められなかった。ets1,2について、ヒト白血病細胞株に遺伝子を導入して安定導入株をつくり、分化誘導に及ぼす影響を調べたところ、細胞の分化にやや影響を与える知見が得られたが、今後さらに検討を要する。ヒト白血病症例についてPU.1の発現をPCRで検討したところ、単球系への分化傾向を示す症例で発現が増加しており、これは白血病のタイプ分類に臨床応用できる可能性があると考えられた。 2.細胞機能発現とets癌遺伝子との関連 T細胞の産生するリンホカインのプロモーター領域にets認識配列があり、これを変異させることによってこれらプロモーターの転写活性が失われることを見出した。またets認識配列はNF-kBやGATA配列など他の転写因子の認識配列に隣接しており、これらの転写因子と共同で相乗的に作用することを示した。以上のことから、組織特異的な細胞機能の発現にetsファミリー遺伝子が重要な役割を果たしていることが示唆された。 3.染色体転座点における転写因子の細胞機能に及ぼす影響 白血病細胞に特徴的な染色体転座のひとつにおいて遺伝子再構成の認められた転写因子を固定したので、それが正常の転写活性に及ぼす影響をトランスフェクションによって検討し、白血病発症との関連を解析中である。
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