• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

わが国スポ-ツ文化の精神性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03808014
研究機関福岡教育大学

研究代表者

三本松 正敏  福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (30136395)

キーワードスポ-ツ文化 / 社会関係 / 〈縁〉約の原理 / 家元制度 / 日本人論
研究概要

本研究の目的は、わが国のスポ-ツ文化における精神的側面に焦点を当て、大衆化・高度化両レベルの根底にある精神性とそれが醸成されてくるメカニズムを明らかにすることであった。そのための方法的な手順として、先ず第1に、わが国に固有な社会関係を規定する〈縁〉約の原理、家元制度、日本人論等の関連諸文献に基づいて分析の基本的視点と基本的枠組みを構成した。第2に、その分析の枠組みに基づいて、大衆化・高度化両レベルの実態調査を行った。具体的には、高度化レベルでは福岡県の国体選手を対象とし、大衆化レベルでは無作為に社会人の意識調査を行った。そして第3に、このようなスポ-ツにおける精神的側面が、わが国のスポ-ツ文化の形成に及ぼした影響について考察した。
その結果、次のようなことが明らかになった。
1.高度化レベルにおいても、大衆化レベルにおいても、始めに構築した作業仮説の通り、スポ-ツ集団の規範もスポ-ツ集団における社会関係の持ち方も極めて類似しており、いわば技能レベルとは無関係にほぼ同質の集団であるといえる。
2.さらにわが国のスポ-ツ集団は、高度化・大衆化の両レベルにおいて、練習の展開の仕方から集団における役割の決め方に至るまで、非常に似通っている。
3.この傾向は、スポ-ツクラブの存続年数が長いほど顕著である。
4.このことは、スポ-ツにおける精神的側面が同質であり、わが国のスポ-ツ文化を形成しているといえるが、それが〈縁〉約原理に基づくのか、家元制度の影響によるものかは必ずしも明らかにはならなかった。
そのために、本研究を継続し、さらに発展させるためには、スポ-ツの中核的な要素の1つがその身体性にあることから、日本人の心身観とスポ-ツ文化の関係をも視野に収めた研究が要求される。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 三本松 正敏: "わが国スポ-ツ文化の精神性形成に関する基礎的研究" 福岡教育大学紀要. 42. (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi