• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

損傷DNA結合特性を利用した修復遺伝子クロ-ニング及び得られた遺伝子の機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03808024
研究機関大阪大学

研究代表者

藤堂 剛  大阪大学, 医学部, 助手 (90163948)

キーワードDNA修復 / 紫外線損傷 / ゲルシフト法 / DNA結合蛋白 / ショウジョウバエ / 光回復酵素
研究概要

ショウジョウバエ初期胚からの細胞粗抽出液中に、紫外線照射されたDNAに特異的に結合する因子が2種(因子1及び因子2と命名)存在する事をゲルシフト法により明らかにしていた。本年度は、この蛋白因子の単離・精製を行い、各々の因子の酵素活性の同定を行った。
因子2関し以下の事を明らかにした。
1.因子2が認識・結合している紫外線損傷はピリミジンダイマ-である。
2.因子2は暗所ではピリミジンダイマ-を持つDNAと結合しているが可視光を照射する事によりDNAより解離する。
3.紫外線照射したプラスミドDNAに因子2を加え可視光照射すると、大腸菌に形質転換した時のプラスミドの生存率を上昇させる。
4.3、で修復している紫外線損傷がピリミジンダイマ-である事を、M.lutens UV Endonuclease Sensitive Site(ESS)の減少より明らかにした。
5.上記ESS活性の強さは、ゲルシフトの強さとよく相関していた。
以上の結果から、因子2は光回復酵素である事が明らかとなった。
因子1に関し以下の事を明らかにした。
1.因子1が認識・結合しているDNA損傷はピリミジンダイマ-以外の紫外線損傷である。
2.因子1は自分自身が結合している紫外線損傷を、可視光の助けをかり自分自身が結合できない形態に変化(修復)する作用がある。
3.因子1は可視光照射する事により、ピリミジンダイマ-を除去した紫外線照射プラスミドの生存率を上昇させる作用がある。
4.紫外線損傷の1つである(6-4)光産物はアルカリにより切断されるが因子1は可視光照射する事によりこれをアルカリ抵抗性に変える。
以上の結果から、因子1は、(6ー4)光産物の光回復酵素である事が明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeshi toda and Haruko Ryo: "Identification of cellular factors that recognize UVーdamaged DNA in Drosophila melanogaster" Mutation Research. 273. 85-93 (1992)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi