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1991 年度 実績報告書

地球温暖化による沿岸都市域水災害・水環境影響のシステム・アプロ-チ

研究課題

研究課題/領域番号 03832027
研究機関大阪大学

研究代表者

村岡 浩爾  大阪大学, 工学部, 教授 (90029017)

研究分担者 神田 徹  神戸大学, 工学部, 教授 (30029144)
出口 一郎  大阪大学, 工学部, 助教授 (00029323)
中辻 啓二  大阪大学, 工学部, 助教授 (10029324)
キーワード地球温暖化 / 海面上昇 / 地下水環境 / 沿岸開発 / 下水道 / 潜堤 / 都市環境 / システム解析
研究概要

温暖化の影響を評価する対象現象を「水災害」と「水環境」の二つに設定し、前者として(1)高潮災害、(2)沿岸構造物災害、(3)内水災害:後者として(4)地下空間システム、(5)用排水システム、(6)水空間システムを従属事項にとって、以下のように研究を行った。
(4)(5)に関して、大阪市域の水循環システムをまとめ、用排水系循環が自然系循環を大きく歪ませている実態を把握した。特に地下空間においては、地表近くの浸透、漏水、溢水の挙動が温暖化と関連すると予想される。
(3)(5)に関しては神戸市下水道の雨水管渠網を対象として、その構造と形態特性を河道統計則、フラクタル次元等により分析した。また、米国で汎用されているSWMMをわが国の下水管渠を含む都市流出系に適用し、災害時を想定した支暖システムを作成すると共に、地球温暖化により予測される災害の対処方策を検討した。
(1)(6)に関しては、海面上昇が大都市周辺の沿岸域の水理現象に及ぼす影響を分析し、検討項目の分類ならびに影響の波及シナリオの製作を行った。とくに、わが国では沿岸部の開発行為が同時に進行することから埋立地形を想定した数値実験を行い、海面上昇の潮汐特性に及ぼす影響を定量的に評価するシステム解析を行った。
(2)(6)に関しては、既設海岸構造物のなかで、温暖化に伴って生ずると予想される海面上昇の影響を最も大きく受ける潜堤を取り上げ、潜堤透水層内の流体運動に対して非定常・非線形ダルシ-則を適用した波浪変形予測手法を確立した。その結果を用いて、海面上昇による潜堤天端水深の変化に伴う波浪制御効果をシステム解析することが可能となった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 村岡 浩爾,他: "メッシュデ-タを用いた都市水文サイクルの定量化の試み" 水文、水資源学会1991年研究発表会要旨集. 70-73 (1991)

  • [文献書誌] 中辻 啓二: "海面上昇にかかわる沿岸水塊の問題" 土木学会地球規模環境問題に関するミニ・ワ-クショップ講演集. 45-48 (1991)

  • [文献書誌] 中辻 啓二: "海面上昇が河口、沿岸海域の流動に及ぼす影響とその対策" 土木学会全国大会研究討論会「海面上昇への適切な対応」資料. 4-5 (1991)

  • [文献書誌] I.Deguchi: "Improvement of sea bottom condition by using coastal structure" Proc.1st Int'l Conf.on Fisheries and Ocean. 117-135 (1992)

  • [文献書誌] 神田 徹,他: "神戸市の下水道管渠網の形態特性について" 建設工学研究所報告. 34. (1992)

  • [文献書誌] 神田 徹,他: "SWMM法による都市下水道の流出シミュレ-ション" 土木学会関西支部年次学術講演会概要集. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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