研究課題/領域番号 |
03832037
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
有薗 育生 大阪府立大学, 工学部, 講師 (20175988)
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研究分担者 |
太田 宏 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00081414)
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キーワード | 組合せ最適化問題 / 確率論的ニューラルネットワークモデル / スケジューリング問題 / 先行関係 / 部品・工具割当問題 / 拒絶反応型ニューロン / 階層型ニューラルネットワークモデル / 需要予測 |
研究概要 |
相互結合型ニューラルネットワークの確率論的モデルの一つであるGaussianマシンモデルの総実滞留時間最小化スケジューリング問題の解法への適用性について考察し、このGaussianマシンモデルを用いた解法が、総実滞留時間最小化スケジューリング問題の近似解法としての能力を十分もつことを示した。さらに、考慮すべきジョブ間に先行関係が規定されている場合の総実滞留時間最小化スケジューリング問題への相互結合型ニューラルネットワークの適用についても検討し、具体的に構築したネットワークシステムを用いて解を求め、ニューラルネットワークの有効性を示した。また、確率論的ニューラルネットワークモデルを特徴付けるパラメータ設定の煩わしさの軽減および、確率的変動要素を可視的に表すことによりその制御を容易にすることを目的とした新しい確率論的ニューラルネットワークモデルを提案した。提案モデルをFMSへの工具と部品の割当問題に適用し、提案モデルが十分な有用性をもつことを実証した。くわえて、ニューラルネットワークの適用性拡大を目的として、制約条件を充足する状態へとネットワークの出力状態を遷移させる制御機能だけをもつ拒絶反応型ニューロンを新しく提案した。提案した拒絶反応型ニューロンを複数機械総滞留時間最小化スケジューリング問題に導入し、このニューロンを導入したネットワークが所期の目的に対して十分有効であることを示した。また相互結合型ニューラルネットワークに関する考察とは別に、階層型ニューラルネットワークを根幹とする需要予測モデルを定義し、適応的にモデルを更新しながら需要量を予測する方法を提案した。提案モデルの予測能力に関してシミュレーションを用いて検討した結果、提案モデルが需要変動を与えたいくつかの数学モデルに対して、需要変動の数学モデルの違いを特に意識する必要なく、比較的良好な予測結果を与えることを確認した。
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