研究課題/領域番号 |
03832043
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
石井 和克 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20151318)
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研究分担者 |
片山 直登 金沢工業大学, 工学部, 講師 (20194780)
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キーワード | ユ-ザ-ニ-ズ / 融合モデル / 製品特性展開法 / ファミリ-ツリ-分析法 / 押し出し方式 / 引っ張り方式 / 多段階指示方式 / 増幅率 |
研究概要 |
本研究では市場のユ-ザ-ニ-ズに応ずる製品設計、工程計画および需要量変動に応づる生産計画立案方法について検討し、以下の成果を得た。 1.ユ-ザ-ニ-ズを商品特性としてとらえ、これを工学的測定尺度である技術特性に属開し、更にこれらの特性を工程管理に活かすために工程特性として決定する過程を対象に情報行動分析法を提案し、事例に適用してその有効性と問題点を明らかにした。この分析法はニ-ズアセスメントとテクノロジ-アセスメントの2つの機能を融合概念で結び付ける融合モデルを前提とし、製品特性展開法およびファミリ-ツリ-分析法とから構成されている。 この方法について以下の点を確認した。 (1)ユ-ザ-ニ-ズの重点であるセ-ルスポイントと工程管理上の重点管理項目の関係を明らかにするとともに、今後の製品改善とこれに応ずる工程管理項目の特定が可能となった。 (2)上記分析法は品質保証、納期維持およびコスト低減を目的にしたものであったが、品質保証面での有効性のみ確認された。 2.需要量変動に対し、市場に対するサ-ビス率の向上、納入リ-ドタイムの削減、操業度の安定化および在庫量の削減を目的とし、生産計画法として多段階指示方式の押し出し方式および引っ張り方式を取り上げ以下の点を明らかにした。 (1)引っ張り方式は需要量の予測誤差がない場合でも基準在庫を持たなければならないが、押し出し方式では在庫が生じない。しかし、予測誤差が生ずると、押し出し方式では工程を素材工程側に遡るほど、予測誤差が累積して存庫量および生産指示量変動が増幅されて行く。一方、引っ張り方式にはこの増幅現象は見られない。 (2)押し出し方式の上記問題点を解決するために、フィ-ドバックの強さを制御できる指示方式を提案し、その設計法を構築した。
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