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1991 年度 実績報告書

分裂酵母の体細胞分裂と減数分裂を区別する特異的制御因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 03833006
研究機関東京大学

研究代表者

飯野 雄一  東京大学, 理学部, 助手 (40192471)

研究分担者 山本 正幸  東京大学, 理学部, 教授 (40114706)
キーワード分裂酵母 / Schizosaccharomyces pombe / 体細胞分裂 / 減数分裂 / cdc遺伝子 / 細胞周期 / サイクリン / rivonucleotide reductase
研究概要

分裂酵母の減数分裂の制御機構を体細胞分裂と対比して調べている。
まず、既に細胞周期の進行に重要であることがわかっているいくつかのcdC遺伝子が減数分裂にも必要であるかどうかを系統的に調べた。MPF活性をコ-ドするcdC2遺伝子については、これが減数第2分裂にだけ必要であるとの報告があるが、cdc2のいくつかのtsアレルを用いて実験を行なった結果、アレルと温度により、減数第2分裂だけが欠損する場合とどちらの分裂も起こらない場合とが見られた。従って、cdc2遺伝子は減数第1・第2分裂にともに必要である。しかし、両分裂が起こらない条件下でも減数分裂前DNA合成は起こっていた。すなわち、cdc2遺伝子は体細胞分裂においてはDNA合成の開始と核分裂の開始に必要であるが、減数分裂では核分裂にだけ必要である。B型サイクリンをコ-ドするcdc13も両分裂に必要であった。cdc2の活性化因子であるcdc25もおそらく両方の分裂に必要である。
次に、G1期に静止させた細胞に減数分裂を開始させ、cdc遺伝子の発現を調べた。ribonucleotide reductaseのlarge subunitをコ-ドするcdd22遺伝子は、減数分裂前DNA合成に先だって発現が誘導され、その後、2度の分裂に先立ちcdc25及びcdc13遺伝子の発現の誘導が見られた。cdc25とcdc13の発現誘導は、DNA合成を阻害したときに見られなくなった。これに反し、体細胞分裂においては、cdc25及びcdc13の遺伝子発現はDNA合成に依存していなかった。減数第1分裂が開始しないmei4変異体では、cdc22の発現は正常であったが、cdc25,cdc13は発現していなかった。これらのことより、減数分裂におけるDNA合成と核分裂の共役の機構は体細胞分裂と異なり、mei4を介したcdc25,cdc13の転写調節を含むものであることが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Iino: "S.Pombe Pacl^+,whose overexpressin inhibits sexual development,encodes a ribonuclease IIIーlike RNase." EMBO Journal. 10. 221-226 (1991)

  • [文献書誌] A.Sugimoto: "Schizoasccharomyces pombe stell^+ eencodes a tranーscription factor with an HMG motif that is a critical of sexual development." Genes and Development. 5. 1990-1999 (1991)

  • [文献書誌] J.ーF.Brunet: "Identification of a peptide specific for Aplysia sensory neurons by PCRーbased differential screening." Science. 252. 856-859 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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