本研究においては、日本とヨーロッパ、とりわけフランスにおける環境法の生成につき、比較検討を行うことを目的としている。 B・ジヤレは、2003年10月末に来日以来、日本での研究環境を整えるのに時間を割いたのち、研究の具体的な指針を定めるべく、日本の憲法・国際法・国際行政学などの専門家と面談を重ねた。そして、フランスにおける核施設の安全性に関する諸問題につき検討を行うことを中心的なテーマとすることとした。 この指針に従って、2004年にはフランスを訪問し、パリおよびポワチエで関係の専門家にインタビューをするとともに、関連資料を大量に収集し持ち帰り、その分析・検討を行った。 今後は、これまでの予備研究を基礎に、日本における核施設の安全性に関する調査・研究を行い、フランスでの調査・研究とあわせて、これまでの研究成果をまとめることに時間を費やしたい。その過程において、「科学技術と法」に関する研究グループのメンバーの意見を聞き、今後の研究の発展性についても考えたい。 あわせて、可能ならば、比較環境法の枠内で、もう一つ別のテーマを定めて(当初は、環境問題に関する非営利団体の貢献を考えていた)、これについても研究を進めたい。
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